スカパー「ブンデスリーガLIVE」提供終了へ。

スカパーは、ブンデスリーガのライブ配信を提供する専用アプリ「スカパー!SOCCERアプリ」の提供を6月30日で終了すると発表しました。このアプリを通じて提供しているプラン「ブンデスリーガLIVE」については5月30日をもって新規契約を停止するとのことです。

正直、ややこしい発表内容です。「ブンデスリーガLIVE」を提供するチャンネルのひとつが終了するという話であり、「ブンデスリーガLIVE」自体が終了するとは書いてないのです。スカパーの配信サービスである「SPOOX」や、Amazonプライムビデオ内のチャンネルとしても提供されていますが、これらについては触れていません。


本来であれば、この発表には移行先の案内が記載されるべきであり、それがないという時点で不思議な発表です。しかし、書きたくても書けないのです。ご存知の通り、今シーズン限りでスカパーとブンデスリーガの放映権契約は終了する予定です。そして書けないということは、来シーズン以降の契約は成立していないと言っているも同然です。

違和感は拭えませんので、SPOOXの公式Webサイトを確認したところ、こちらにも「ブンデスリーガLIVE」が終了するという記載がありました。こちらについてはまだ案内ページが作られていませんので、きちんとした発表が出ましたらまたお知らせします。なんか混乱してますね。

【追記 5/5】SPOOXのIDでログインすると、ブンデスリーガLIVE終了のお知らせが出てくることを確認しました。

https://spoox.skyperfectv.co.jp/static/informations/notice_bundesligalive.html


SPOOXでも終了するとなれば、やっぱり「ブンデスリーガLIVE」自体がすべて終了するという解釈になります。スカパー自身がブンデスリーガの放送終了を発表するのか、それとも他社が新規獲得を発表するのか。どちらが先になるのでしょうか。

最初の発表内容である「スカパー!SOCCERアプリ」なのですが、2年前の2023年6月にリリースされました。試合中のスタッツがリアルタイムに表示される「インタラクティブフィード」という機能を売りにしています。

しかし、当初はブンデスリーガ(1部)の全試合をライブ配信していたのですが、2024年1月からはライブ配信が毎節5試合に縮小され、他の試合はアーカイブ配信に切り替わっています。


技術的な問題なのか、それとも権利的な問題なのかは不明ですが、この時点でアプリの魅力が大きく削がれたことは確かです。現在はさらにライブ配信が縮小され、毎節3試合となっています。

また、当初はルヴァンカップや天皇杯も視聴できる「サッカーLIVE」パックにも対応していましたが、2024年末をもって対応を終了しています。ちなみに、この際のプレスリリースには「SPOOXで引き続き楽しめる」と移行先をきちんと記しています。

スカパーが来シーズン以降も引き続きブンデスリーガの放映権を獲得する可能性はゼロではありませんが、相当厳しい見通しです。海外メディアの記事によると、放映権料は年間1,600万ユーロ(約26億円)だとされており、円安もあって負担が重くなっています。

https://www.sportspro.com/news/bundesliga-overseas-tv-rights-value-2020-21-espn-nent-bein/


3年前に読売新聞に掲載されたスカパー担当者へのインタビュー記事では「今はかつてのように知名度を上げていくべき局面でも、大きく成長している局面でもない」としており、サービスとしては円熟期から衰退期に差し掛かっていることを自覚しているようです。衛星放送から「SPOOX」へのシフトでサービスの寿命を延ばしていく方針ですが、巨額な投資案件は期待できないでしょう。

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