パリFCが仏1部昇格 & レクサムが英2部昇格

リーグ・アンの放映権問題は、リーグ側とDAZNとの合意が成立し、現在は新たに開設されるチャンネルをどんな体制でスタートさせるかに焦点が移っています。こちらも動きがあれば随時お伝えしますが、苦境のリーグ・アンにちょっとした光をもたらすかもしれないのが、来シーズンの昇格が決まったパリFCです。

昨年11月、多数の高級ブランドを配下に抱えるLVMHを所有するアルノー家がパリFCを買収。また、レッドブルも10%強の株式を獲得しています。

LVMHといえば、今年からF1と10年契約を結んだことでも話題です。コースには「ルイ・ヴィトン」の看板が設置され、「タグ・ホイヤー」が公式計時に復活。表彰台のシャンパンにも「モエ・エ・シャンドン」が復活しました。今後スポーツへの投資を強めていくことが期待され、そこにレッドブルも加わるとなると、さらなる躍進を期待せざるを得ません。

また、来シーズンから使用されるホームスタジアムが、パリ・サンジェルマンのお隣であることも注目されています。今シーズンまでは陸上競技場を使用していましたが、現在はラグビー専用として使われているスタジアムを借りることにしたとのことです。


ということで「パリ・ダービー」にも注目が集まるのですが、改めて繰り返しておくと、現在リーグ・アンとDAZNとの間に起こっている出来事はフランス国内における放映権の話であり、日本の放映権とはまた別の契約です。なので、日本では現在のところ来シーズン以降もDAZNで配信される予定となっています。

もうひとつ、来シーズンからEFLチャンピオンシップ(イングランド2部)への昇格を決めたレクサムAFCについても触れておきます。


ハリウッド俳優のライアン・レイノルズ氏とロブ・マケルヘニー氏によって2020年に買収されたレクサムAFCは、disney+で配信されているドキュメンタリー「ようこそレクサムへ」によってその知名度を高めました。当時は5部リーグ所属でしたが、スポンサーが増え、アメリカ遠征の機会も獲得します。すると実力もついていき、2022-23シーズンから3年連続で昇格という快挙を達成したのです。

買収金額はおよそ250万ドルだったとのことですが、昨年度の収入は3,650万ドルに増加。これは3部リーグの平均(1,300万ドル)をはるかに上回り、2部リーグの平均(4,100万ドル)に近づいています。現在13,000人程度が収容できるホームスタジアムも増築の予定で、最終的には55,000人を収容する規模になるとのこと。

EFLも放映権料から分配金を出しており、3部リーグのクラブは約200万ポンドですが、2部リーグでは約1,100万ポンドに増加するため、レクサムの収益はプレミア昇格を狙えるレベルに達しそうです。


もしプレミア昇格を果たせば、分配金は少なくとも1億ポンドを超えることになります。この格差こそが恐ろしく、背伸びをしすぎるとあっという間に破綻の危機が迫るわけですが。

現在はシーズン3まで配信されている「ようこそレクサムへ」ですが、5月16日(金)からシーズン4の配信開始が発表されています。全編を通して視聴したわけではないのですが、初期の頃からだんだんと空気が変わっていくのでしょうね。

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