スター騎手出資の競馬リーグが2026年開始か。

武豊騎手やクリストフ・ルメール騎手を含む、世界のトップジョッキー12人の出資により、2026年から「グローバル・ジョッキーズ・リーグ」(仮称)という競馬のリーグ戦が開催される計画があると、イギリスやオーストラリアの競馬メディアが報じています。


日本でも毎年夏にWASJ(ワールドオールスタージョッキーズ)という世界の騎手を招待して行われるイベントがありますが、さらにスケールが大きくなったイメージです。

ランフランコ・デットーリ、ライアン・ムーア、ジョアン・モレイラなど日本でも知られる名騎手たちの名前があがっていますが、彼らは出資者であるとともに、チームオーナーとしてシリーズに参画し、チームごとにスポンサーを募ることになります。ですから、必ずしも本人がレースに騎乗するとは限らないのですが、武豊騎手はまだまだ引退できませんね。


名選手たちが出資し、チームオーナーとして新たなイベントを立ち上げるという試みは最近よく見かけるようになりました。日本で知られているものだと、今年から始まったゴルフの「TGL」があげられるでしょうか。TGLはPGAツアーの公認のもとで開催されています。今回の企画も、世界各国の競馬主催者ときちんと協調体制がとれるかどうかが大事になってくるでしょう。

初年度となる2026年には6~10のイベントが計画されており、賞金総額は1,500万ドル、優勝賞金は500万ドルを目標にしているとのことですが、資金面でバックについている存在が誰なのかはまだ明かされていません。


仕掛人とされる人物は二人です。John Ferguson氏はかつてドバイの大馬主、シェイク・モハメド殿下が保有する「ゴドルフィン」を率いていた人物であり、世界の競馬界に大きな影響力を持っています。ですから、中東系のスポンサーがついている可能性も考えられます。

もう一人のLachlan Fitt氏は、ギャンブル大手のEntain社でオーストラリアの支社長を務めていた人物です。オーストラリアやニュージーランドの競馬界に影響力を持っています。


Entainと言えば、現在はDAZNのCEOであるShay Segev氏がかつてCEOを務めていた会社でもあります。かと言って、今回の計画にDAZNが関与しているわけではなく、おそらく直接の関係はないと思いますが、最近DAZNがオセアニアで活発に動きを見せていることには何らかのつながりがあるのかもしれません。

話を戻して、もし今回の計画が具体化し、世界各国でイベントが行われるようになると、日本のWASJは競合ということになります。公営競技であるJRAとしてどこまで踏み込めるのか分かりませんが、静観するのか、あるいは何かしらの協調姿勢を示すのか。なにせ武豊騎手が関わっているだけに、落としどころはあるものと思われますが・・・さて。

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