J1新潟が直面する雪国問題とコストコ問題。

J1リーグ所属のアルビレックス新潟は、降雪時にも利用できる全天候型練習場を整備する意向を示しました。Jリーグからの支援が得られることを条件としています。ただ、シーズン移行が始まる2026-27シーズンには間に合わないとのことです。

2023年に行われたJクラブによる投票で唯一反対の意思を示したのが新潟です。筆者は首都圏在住のアルビサポなので、この件について強く何かを述べる資格はないのかもしれませんが、秋春制導入の理由には理解を示す一方で、この意見は当然に尊重されるべきと思います。


Jリーグは降雪地対策として、JFA(日本サッカー協会)とともに100億円規模の財源を確保していると明らかにしていますが、その用途についてこれまで具体的な情報は出てきませんでした。正直遅いな、と感じています。

現在検討されているのが、ピッチをすっぽりと覆うエアドームで、天然芝でも活用できるとのこと。しかし、日本では建設が許可された事例がまだないとのことで、政府にも働きかけていく必要がありそうです。


昨今は物価や人件費も高くなっており、全国各地で検討されているスタジアム・アリーナの建築計画にも大きな影響を及ぼしています。当然ながらコストがかからないに越したことはありません。新潟だけでなく他の降雪地クラブのためにも、迅速な意思決定を求めたいところです。

もうひとつの問題は、本拠地・デンカビッグスワンスタジアムの近くで進んでいる再開発計画です。2028年4月に「倉庫型商業施設」などがオープンする計画となっていますが、まぁコストコであることは間違いありません。


高速道路のインターチェンジも近く、もともと交通量が多いところです。週末には渋滞が発生することは確実ですし、試合開催日にはいったいどうなることか。交通対策は絶対に必要ですが、こちらも時間は限られています。

ビッグスワンのすぐ隣には、野球場のハードオフECOスタジアムがあり、イースタン・リーグに参戦しているオイシックス新潟アルビレックスBCが本拠地として使用しています。また、5月13日(火)には年1回の一軍興行である、DeNA vs. 阪神戦が開催される予定です。DeNAの南場オーナーは新潟出身であり、球団買収時にも新潟移転が囁かれたことがあります。


ということで「新潟にプロ野球を」という声も多く、いわゆる「16球団構想」でも候補としてあげられているのですが、正直なところサッカーとの両立は困難だとしか言いようがない、というのが準地元民としての感想です。同日開催となればまず耐えられないでしょう。


かりに交通問題が解決したとしても、採算をとるためには年間150万人以上の集客が求められますが、そこまでのポテンシャルは感じられません。それでもやると言うのであればレベニューシェアの導入は必須でしょうし、そのためには放映権の一括管理に向けた議論は避けられないものと思われます。

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