清野茂樹アナ、NHKラジオで講座を開始。
おもにプロレス・格闘技の実況で知られるフリーアナウンサー、清野茂樹さんがNHKラジオで放送されている講座番組「こころをよむ」を担当。「実況ってなんだ!?」というテーマで講義を行っています。
本記事の掲載時点では第2回まで放送されていますが、Web上でさかのぼって聴くことができますのでいまからでも間に合います。また、テキストも販売されています。筆者も入手しましたが、すごいボリュームです。清野さんがスポーツアナウンサーを志すきっかけとなった古舘伊知郎氏ばりに言葉が詰め込まれています。
9月まで全13回が予定されています。サブタイトルの一覧は以下の通りです。第一回ではスポーツ実況の概論を語り、第二回ではラジオの時代から実況の歴史を語っています。主戦場である格闘技に限らず、日本におけるスポーツ実況の全体を網羅しようという意欲作です。
- 第一回 実況×スポーツ
- 第二回 実況×ラジオ
- 第三回 実況×オリンピック
- 第四回 実況×プロレス
- 第五回 実況×私
- 第六回 実況×解説者
- 第七回 実況×日本語
- 第八回 実況×古舘伊知郎
- 第九回 実況×メディア
- 第十回 実況×ジェンダー
- 第十一回 実況×公営競技
- 第十二回 実況×話芸
- 第十三回 実況×訓練
NHKの番組であるにも関わらず、NHKのアナウンサーではなくフリーの清野さんが起用されたきっかけは、2022~23年にNHKで放送された「ニッポン知らなかった選手権 実況中!」からの縁だとのこと。企業や業界団体が開催しているコンテストにカメラが潜入するという番組で、技術の凄さを伝え、盛り上げるために格闘技調の実況が求められたのでした。
スポーツに限らずどんなシチュエーションでも実況するというのは、アナウンサーの新人教育で必ず取り入れられるものです。古舘伊知郎氏は自らの単独ライブ「トーキングブルース」によって、その話芸を収益化することに成功しました。
ときには賛否両論を巻き起こしますが、日本のスポーツ実況を大きく変えた第一人者であることは間違いありません。アナウンサーの仕事も徐々にAIに奪われつつありますが、AIに抗うアンチテーゼにもなり得ます。
全13回、いずれも注目ではあるのですが、第8回の「実況×古舘伊知郎」が大きな山となるのでしょう。8月24日(日)早朝に放送予定です。
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