ベンフィカ、放映権一括管理に反対表明。
放映権の一括管理が当たり前なヨーロッパにおいて、数少ない例外のひとつがポルトガルなのですが、政府主導で2028-29シーズンから一括管理への移行をめざしています。
しかし、この計画は遅れており、さらにベンフィカが反対姿勢を明確にし、計画の即時停止を要求していると報じられています。
1部リーグ所属の18クラブのうち、ベンフィカを除く17クラブが有料放送局のSportTVと契約を結んでいます。ベンフィカのみが自前の「ベンフィカTV」チャンネルを運営し、通信会社系のNOSと提携して放送を行っているという状況です。
1部リーグ全体の放映権料は年間1.8億ユーロと推定されていますが、ベンフィカだけで4,000万ユーロを稼いでおり、要するにベンフィカにとって一括管理はまったく旨みがないというわけですね。
ベンフィカは元代表選手のルイ・コスタが会長を務めていますが、コスタ氏はリーグが進めているプロセスがポルトガルサッカーの競争力を強化し、クラブ間の公平性を高めるという理念を達成するものではないと非難しています。リーグ側は一括管理によって年間3億ユーロ程度の放映権料を得たいとしていますが、コスタ氏によると現状維持も危ういとか。
放映権料をつり上げられるかは、単純に言えば競争が激しくなるかどうかにかかっています。現在放送を行っているSportTVとNOSのどちらかと独占契約を結びたいとしても、相手側が首を縦に振ってくれなければ意味がありません。
第三の勢力を引き込むという手段は当然考えられます。その場合、Eleven Sportsの買収によってポルトガル市場に参入しているDAZNは大きな候補となり得ます。もっとも、リーグ・アンでコケたことの影響が懸念されるところではありますが。
ちなみに国外向けの放映権についてもSportTVが窓口となっており、この枠組みにはベンフィカも参加しているのでこちらは事実上の一括管理となっています。
現在のサイクルは2023-24シーズンから3年間で、日本ではDAZNが契約していますので、おそらく来シーズン(2025-26)まではDAZNで配信されるものと推測されますが、まだ確定はしていませんので正式発表をお待ちください。
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