Bリーグ、会場で洋楽の使用禁止か。

Bリーグの試合において、会場で洋楽を演奏することが禁止されるのでは?という言説がSNSで飛び交っております。きっかけとなったのは、シーホース三河のWebサイトに掲載された以下の文言のようです。


Bリーグではライブ配信中における洋楽使用が制限されているため、2025-26シーズンに使用する楽曲は4曲となります。


「制限」と書いてあるので禁止とまでは読み取れませんが、使用される4曲については国内のアーティストによる楽曲と、オリジナル曲となっており、洋楽は含まれません。

ただ、この話は急に出てきたものというわけてもなさそうです。さかのぼってみると、現在B2のベルテックス静岡のWebサイトの記述が見つかりました。2023年9月なので、いまから2年前ということになります。


とくにハーフタイムで流す楽曲についてはルールが厳しいと書かれており、洋楽については「EXTREMEMUSIC」というサイトに登録されている楽曲以外は利用できないとなっていました。


これは、洋楽・邦楽の区別というより、正確にはJASRACなどの著作権管理団体に登録されているかどうかで区別されていると言ったほうが正しいでしょう。

【追記】

なぜハーフタイムが厳しいのかという点について補足すると、海外では「シンクロ権」と呼ばれる、楽曲に映像を同期して流すことへの権利が定義されていることが関係していると思われます。ハーフタイムショーでダンスなどを行い、それが配信されると引っかかります。


プロレスなど格闘技の試合を観に行かれた方なら、会場で流れた選手の入場曲が放送・配信の際には無音になっていた・・・なんて経験をしたことがあるかもしれません。著作権利用の申請にあたっては、その用途を明確にする必要があり、また用途に応じて料金も変わってきます。会場で流すのみなら安価で済んでも、放送・配信に使うとなれば料金がはね上がることが考えられます。


また、JASRACへの申請であれば料金の相場があらかじめ決まっていますが、個別交渉となればいくら請求されるか分からず、大きなリスクとなることは明確です。さらに海外向けの配信を行うとなると大変です。国内向けに配信していた映像を海外にも配信しようとなると、また手間がかかってきます。


当ブログの過去記事では、Amazonで「風雲!たけし城」の復刻版が制作された時の話がありました。この際も、かつて使われていたBGMが差し替えられています。

ということで、以前から制限が存在したことは間違いないのですが、この話が改めて取り沙汰されているということは、制限がさらに厳しくなったと解釈すべきなのでしょう。ただ、これは必ずしも後ろ向きな話ではありません。Bリーグは海外への放映権販売を進めていますので、新たな進展があった可能性が考えられます。


今年4月には6か国にある8社と契約を結び、最大27か国でBリーグが放送・配信されるとしています。これらの契約相手からクレームが入った可能性もありますが、むしろさらに多くの契約が結ばれる可能性に期待したいところです。

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