「ストリートファイター」配信有料化に悲鳴。
大手ゲーム会社のカプコンは、先日開催された東京ゲームショウの会場で、自社ゲーム「ストリートファイター」の大会のライブ配信を一部有料化すると発表しました。今年12月以降に開催される国内リーグ「SFL」と、世界大会にあたる「カプコンカップ12」が対象となります。
「SFL」は昨年も有料だったそうですが、「カプコンカップ」が有料になるのは初めてであり、しかも世界大会ということで海外でも有料になるとのこと。そのため、とくに海外のファンから大きな悲鳴が上がっているとのことです。
eスポーツは残念ながら放映権料で稼ぐビジネスモデルがほとんどない状況です。DAZNでたまにeスポーツの配信がありますが、基本的には無料のサービスでも視聴できる映像をDAZNでも流している形です。ですから、今回の決定は単純に主催者であるカプコンが収益化を狙った判断ということになります。
無料のものが有料になるというのは、常に反発が起こることです。もちろんある程度は事前に織り込み済みでしょう。ただ、価格設定についてはグローバルでほぼ均一となりそうです。放映権料ビジネスであれば、購入した業者に価格を設定する余地があるのですが。そうなると経済力の弱い国のファンにとっては重い負担となります。
また、予選にあたる各国の大会はカプコンが自ら主催しているものではないため、決勝大会だけ有料になることの不満もあがっているようです。分配を求める声があがるのも当然かと思います。
eスポーツもスポーツの一種であることは認めるにしても、国際的な統括団体の立場が弱く、各企業の裁量によるところが多いとなると、ビジネスが大変になることは過去の歴史が示しています。しかも、開発者の方からも疑問を呈する声があがっているそうで、社内ですら意思統一がきちんとできていません。
有料かと言えばWBCの問題がどうしても連想されますが、これもMLBが主催者であり、MLBの力が強すぎることが大きな要因であると言ってよいかと思います。そういう点では、古くて新しい問題です。
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