【続報】欧州CL入札、グローバル放映権は毎節1試合。

昨日速報でお伝えした欧州CLの次期サイクル(2027-28シーズン以降)の放映権入札ですが、その後いくつか記事が出てまいりましたので続報をお伝えします。


「グローバルファーストピック」は毎節1試合であり、全試合ではない


昨日の時点では詳細を記した記事を見つけることができなかったのですが、その後の調べで、毎節1試合をグローバルで独占配信できる権利であることが分かりました。ファーストピック(first pick)というのは、複数社で権利を分け合う際の優先順位を示す言葉としてよく使われるもので、要するにこの権利を獲得した会社が最優先で試合を選択できるわけです。


毎節1試合ですから、裏を返すと他の試合は基本的に他社に販売されます。もし日本にも適用されるならば、現在はWOWOW1社だったものが複数社に分割されることになります。すなわち我々の負担が増えるわけです。全体の放映権料が増えるわけですから、ある意味当然のことではありますが。

ファーストピックの考え方は、イギリスにおける現在の欧州CLの放映権に類似しています。イギリスではAmazonが「火曜日に開催される試合から1試合を選んで独占配信」しています。他の試合はTNT Sportsが放映権を持っています。


それ以前はTNT Sportsの前身であるBT Sportが3年総額12億ポンド(EL/ECLも込み)で独占契約していましたが、AmazonはCLの一部の試合のみの権利にも関わらず、3年総額15億ポンドを提示したとされます。逆にTNT Sportsは9億ポンドに減ったそうですが、UEFAにとっては大幅な増収を勝ち取ったことになりますし、試合を優先的に選べることが高い価値を生むことを思い知ったことでしょう。


Amazonはドイツとイタリアでも同様の仕組みで権利を獲得していますので、Netflixやディズニーとともに、この「グローバルファーストピック」を獲得する有力候補にあげてよいかと思われます。

欧州5大国の入札は同時に実施


以前の記事で、従来はバラバラだった入札の日程を揃えるという話を書きましたが、欧州5大リーグがあるイギリス・ドイツ・スペイン・イタリア・フランスにおいては同時に入札が実施されるとのことです。これにより、1社が総取りする可能性が出てきました。


この場合、上述した会社だけでなく、DAZNであったり、あるいはTNT Sportsやdiscovery+、ユーロスポーツを傘下に抱えるWBDも候補として浮上します。

次期サイクルは3年ではなく6年?


これまで欧州CLの放映権は3年サイクルでしたが、次回は6年になるものとみられます。もしくは、3年と6年のどちらかを選択できる形になるかもしれません。日本ではプレミアリーグとU-NEXTの契約が6年となりましたが、同様のことが起きることになります。(SPOTVが契約を1年残して撤退したため実質7年)


なお、アメリカにおいてはすでにParamount(CBS)が2024-25シーズンから6年契約を結んでいます。そのため、先の「グローバルファーストピック」が6年契約になったとしても、前半の3年間についてはアメリカが対象外になるものと想定されます。

大会フォーマットの変更はあるか。スーパーリーグはハシゴを外され瓦解?


放映権を販売する以上、大会フォーマット、そして全体の試合数は固まっている必要があります。正式発表はまだ先かもしれませんが、少なくとも入札を検討している業者に対しては開示されるでしょう。


UEFAとスーパーリーグが接触し、何度も会合を重ねていたと報じられています。そこにはフォーマットの改定案も俎上に載せられていたそうです。この改定案が採用されるのか。しかし、スーパーリーグ側が提案していた「Unify」という配信アプリの話はどこかに飛んでしまってます。実際に放映権の入札が始まってしまえば、このまま霧散する可能性が高いです。

そして、ちょうど今朝入ってきた新しいニュースですが、バルセロナのスーパーリーグ離脱がほぼ確定したとのことです。

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