UEFAとスーパーリーグが接触? 欧州CLと融合か。
UEFAと、かつて「欧州スーパーリーグ」の構想を推進していたグループが秘密裏に会合を重ねていると報じられています。直近の8か月間に7回の交渉が行われたとのことです。その結果として、2027-28シーズン以降の大会フォーマットに大きな変更が加えられる可能性が出てきました。
現在俎上に載せられている案は、出場36クラブをランキング上位と下位の2つのグループに分けるというものです。これにより、上位クラブどうしの対戦を増やすことを目的としています。決勝トーナメントは上位グループの8クラブがストレートインとなり、残りは上位グループの9~16位と下位グループの1~8位によるプレーオフで決定されます。
2021年に表面化した欧州スーパーリーグ構想はあっという間に鎮圧され、賛同するクラブはバルセロナとレアル・マドリードだけとなってしまいましたが、運営会社の「A22 Sports Management」はまだ構想を捨てていませんでした。
2023年12月、欧州司法裁判所(EUJ)はスーパーリーグへの参加を表明したクラブに対してFIFAとUEFAが制裁を科した行為は無効であるとの判決を下しています。これにより、クラブ側にはスーパーリーグに自由に参加できる権利を得たことになり、UEFA側としても無視はできなくなったようです。
「A22」側も深刻な事情を抱えています。大会が始まらない以上、売上をあげることができないのです。2024年には550万ユーロの赤字を計上し、債務超過に陥りました。バルセロナとレアルの関係にも亀裂が入り、バルセロナが離脱を検討しているとも報じられています。
先日お伝えした通り、2027-28シーズンから始まる新しいサイクルの放映権について、近々入札が始まる予定です。それまでに大会フォーマットを確定させておく必要があります。
現在のサイクル(2024-25シーズンから3年)においては、出場クラブを32→36に増やし、またグループリーグを廃止して全クラブをひとつのリーグにするという大胆な変革を実施しました。これにより、試合数が大幅に増加し、放映権料の増額を勝ち取っています。
新しいフォーマットにおいて、A22側が食い込める何かしらの利権が生まれれば、破綻を逃れることができるわけですが、どんな材料があるのでしょうか。スーパーリーグの案では「Unify」というアプリを通じてグローバルで配信を行うというものがありましたが、このUnifyの名前がここに来て再浮上しているようなのです。
Unifyは広告付き無料配信と有料配信のハイブリッドモデルだとされますが、正直それだけで従来の放映権料を上回る収益が得られるとは到底考えられません。現実味は薄いのですが、もし部分的でもこのようなモデルを採用するというのであれば、当然ながら放映権の販売方法にも変化が生じることになります。
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