DAZN、欧州CLのグローバル放映権に興味。

先日入札が開始された、欧州CLの次期サイクルの放映権。目玉はグローバルを対象に、毎週1試合を独占配信できる「Global First Pick」というパッケージですが、DAZNが入札に関心を示していると報じられています。


名前の通り、グローバルで展開しているストリーミングを念頭に置いたパッケージなだけに、入札に参加できる業者は限られます。Netflix、Amazon、Apple、ディズニーといった巨人たちに対し、スポーツ専門サービスが一矢報いることはできるのでしょうか。

次期サイクルは2027-28シーズンからの4年間ですが、入札の実施元であるUC3は年間50億ユーロの放映権料を目標としています。そのうち、Global First Pickからは10%近くにあたる年間4.4億ユーロを目標としているそうです。

このパッケージはイギリスなどでAmazonが保有しているものをグローバルに拡大したと解釈してよいかと思われます。イギリスにおける欧州CLの放映権料ですが、以前書いた記事ではAmazonだけで年間5億ポンド(3年総額15億ポンド)と書きました。ただ、その後の調べではメディアによって数字が異なっており、TNT Sportsも含んでの数字である可能性が高くなってきました。


TNTの放映権料は年間3億ポンド程度とされ、差し引くとAmazonは2億ポンド程度となります。ユーロに換算すると約1.75億ユーロですが、その3倍近くの金額を出せばグローバルに展開できると考えると、果たしてこれは割高なのか、それとも割安なのか。

先日公表された、DAZNの2024年の決算は引き続き赤字でした。赤字幅は縮小していますが、一時は黒字転換も囁かれていただけに残念な結果です。2025年は主要市場での黒字が目標で、全体での黒字転換は2026年が目標となるとのことです。そんな中でも巨額の投資案件に打って出ることはできるのでしょうか。


ちょっと話はそれますが、最初に紹介した記事の中でDAZNのことを「スポーツのSpotify」と表現していたのは面白かったです。以前は「スポーツのNetflix」だったのですが、いまやNetflix自体がスポーツに参入してきてしまいました。


DAZNとしては、最近無料コンテンツを増やしており、無料とサブスクの両輪で稼ぐSpotifyのビジネスモデルを参考にしているという意味合いだと思われますが、スケールは小さくなったかな・・・という印象は否めません。もちろんSpotifyも超優良企業ですが。

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