日本シリーズ中継のU-NEXT、地上波を挑発?
ソフトバンク優勝で幕を閉じた日本シリーズ。第1戦と第3戦はTBSが地上波で中継し、TVerとU-NEXTでライブ配信されましたが、U-NEXTが出していたプレスリリースのタイトルがなかなか面白かったので紹介します。
プロ野球の最終決戦『SMBC日本シリーズ2025』をU-NEXTで配信決定!CMなしで勝利者インタビューまで完全ノーカット配信
日本シリーズのテレビ中継は、全国ネットされること、そして試合開始から終了まで完全中継することを条件として販売されていますが、最近では試合終了後すぐに放送を打ち切ってしまうケースが増えています。野球ファンはその後のインタビューや振り返りを観たいでしょうし、かといって次の番組を待っている視聴者にも配慮しないといけない。テレビ局の苦悩がうかがえます。
U-NEXTはTBSが出資していた「Paravi」を吸収しているため、現在もTBSの資本が入っています。今回の中継映像もTBSのものを使用していますが、「勝利者インタビューまで完全のカット配信」はU-NEXTだけの特典であり、強調する価値があるわけです。
また、地上波を補完する意味でTVerでもライブ配信されていますが、TVerにはCMが入りますので「CMなし」というのもU-NEXTの特典です。ですから、地上波だけでなくTVerも意識した文言と言えます。ちょっとは配慮したら?・・・とも思ったりしますが、この表現が許されているのも時代の変化なのでしょう。
時代の変化といえば、スポンサーへの配慮という問題も。日本シリーズの冠スポンサーはSMBC(三井住友銀行)ですが、会場は「みすぼPayPayドーム」です。オリンピックやワールドカップなどの国際大会では、同業種のスポンサーが被った際に一時的に会場名を変えることが通例となっていますが、昨年・今年ともにとくに措置はとられていません。
そもそもみずほとPayPayも金融業という意味では競合なのですが、PayPayはみずほとも三井住友とも提携関係にあったりするので、とくに気にしていないということでしょうか。
逆にメディアのほうが敏感になっており、SMBCのCMが流れることからテレビ中継では「みすぼPayPayドーム」という名前をあまり流さないところもあるとのこと。TBSでは番組開始時にテロップを流した後は「LIVE 福岡」という表記にしていたそうです。
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