ドコモがいろいろ発表。WOWOWと提携など

本日、ドコモが記者発表を行い、WOWOWとの業務提携を発表しました。本来ならばこれが本題のはずですが、この3連休のあいだにメディアからいろんな報道が出てしまい、当のドコモも混乱しているかもしれません。私も混乱してますが。


本題を先に説明すると、ドコモとWOWOWは映像の調達・制作を共同で行っていきます。ドラマ・音楽、そしてスポーツが対象となります。


ドラマでは北方謙三原作『水滸伝』を共同制作し、来年2月15日から放送・配信します。主演は織田裕二さんとのこと。最近、映画『踊る大捜査線』の最新作がクランクインしたとのことですが、それ以前に収録していたのでしょうか。


音楽ではライブの制作を共同で手がけていきます。ドコモがJリーグなどと組んで国立競技場の運営権を獲得したのも効果を発揮するでしょう。国立でライブを開催し、WOWOWとLeminoで放送・配信するといった機会は増えるはずです。

スポーツでは既報の通り、ドコモが権利を持つNBAがWOWOWで放送され、またWOWOWが権利を持つ欧州CLがLeminoで配信(ディレイ)されています。発表のタイミングからして相互のライセンスであることは明白ですが、公式に相互であることを認めた形です。今後は他の競技へも発展していくことが期待されます。


「ドコモMAX」の料金プランでは、現在DAZNとNBAが無料で視聴できますが、来年2月からはLeminoと「dアニメストア」を加え、4サービスの中から2個を選ぶ形にするとのことです。スポーツ偏重だったサービス内容に幅を持たせます。

今回の発表は業務提携にとどまりますが、今後さらなる提携に踏み込むのかが注目ポイントと言えます。WOWOWは民放各社が出資しており、現在の筆頭株主はフジ・メディアホールディングス(約20%)です。苦境に立たされるフジなだけに、一部の株式を売却する形でドコモが資本参加するといったシナリオは考えられます。


また、フジはFODの売却を視野に入れていると報じられており、LeminoとFODの統合といった可能性も考えられます。第2位のTBS(約16%)はU-NEXTに出資、第3位の日テレ(約9%)はhuluを傘下に入れていますが、テレビ局系ストリーミングの再編はあるのでしょうか。

こちらもメディアの報道が先行していた、12月27日にサウジアラビアで開催される井上尚弥選手の試合について、正式にドコモからプレスリリースが出されています。ここには「独占」の2文字が記されていましたので、DAZNでの配信はないということになります。詳細は11月7日に発表される予定です。

そして、今朝スポニチが報じたワールドカップの放映権獲得についてですが、ドコモ・DAZNの双方からコメントが出ています。どちらも「まだ決定していない」という内容です。

https://www.docomo.ne.jp/info/notice/page/251104_00_m.html

https://x.com/DAZN_JPN/status/1985565166583329026


これはプレスリリース独特の文学なのですが、契約交渉自体には守秘義務がありますので、こういうコメントにならざるを得ないのです。肯定ではありませんが、否定でもありません。決定していないということは、まだ決定していないのです(小泉構文)。


とくにDAZNはいい意味でも悪い意味でも守秘義務をきちんと貫く会社です。正式に決まりしだい発表されますので、ここはのんびり待ちましょう。


さらに本日はNTTグループの四半期決算が発表されたとのことで、NTTの社長も「聞いていない」とコメントする事態になっています。これらの情報がどういうルートでメディアに伝わったのかは定かではありませんが、もし関係者からのリークということであれば、ちょっとタイミングを考えようよ・・・と言わざるを得ないドタバタぶりです。

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