秋春制移行のMLS、Appleとの契約を短縮か。

先日、秋春制へのシーズン移行を発表したMLSですが、Appleと結んでいる放映権契約が見直されると報じられています。当初は、2023年から10年・総額25億ドルの契約を結んでいましたが、2028-29シーズンをもって終了するとのことです。つまり、3年半短縮されることになります。


この契約には、加入者が目標に満たなかった場合には2027年に中途解約できるというオプトアウト条項があるとされていますが、Appleはこの権利を放棄するとのこと。つまり、2027年の解約はなくなりましたが、2029年に終わることは確定したわけです。

10年総額25億ドルと書きましたが、毎年2.5億ドルが支払われるわけではなく、段階的に金額が上がる契約だったそうで、2023~25年に支払われた金額は年間2億ドル以下だったとのこと。そして、2026年以降の金額は以下の通りになっています。


  • 2026年: 2億ドル
  • 2027年前半(ハーフシーズン): 1億750万ドル
  • 2027-28シーズン: 2億7,500万ドル
  • 2028-29シーズン: 2億7,500万ドル


MLSにとっては、期間の短縮を受け入れるかわりに実質増額を勝ち取ったとも言えます。短縮は必ずしも損とは言えません。さらに高い値段で買ってくれるところが現れれば成功です。そのためにもリーグの価値を上げていく必要があり、シーズン移行はそのための大きな決断です。

既報の通り、Appleは「MLS Season Pass」を廃止し、Apple TVのサブスクの中でMLSを視聴できるようにします。アメリカでは来年からF1の放映権も獲得しており、同じくApple TVで視聴できます。


この決定がAppleにとってプラスに働くかはまだ分かりませんが、F1との契約は5年総額7億ドルとされており、こちらもかなりのコストをかけています。別々のパッケージとして販売するよりも、ひとつにまとめて相乗効果を狙うほうが得策だと判断したようです。

MLSよりも1年早くシーズン移行を実施するのがJリーグですが、DAZNと結んでいる放映権契約が見直されるのかどうかはまだ分かっていません。現在の契約は2033年までとなっていますが、半年延長するのか、あるいは短縮するのか。そして、ハーフシーズンの大会(百年構想リーグ)をどういう扱いにするのかはまだ発表されていません。


Jリーグが示したスケジュールでは、12月19日におおよそのスケジュールが発表され、12月26日には第1節と第2節の詳細(放送・配信を含む)が発表されることになっていますので、年内にもこのあたりの話は出てくるかと思われます。


とくに気になるのはJ3の取り扱いです。DAZNの放映権契約はJ1・J2が対象であり、別途結んでいたJ3の契約は今年限りで終了します。百年構想リーグはJ1とJ2・J3混合で開催されますので、J3のホームはLeminoで無料、アウェイはDAZNで有料といったことになりかねません。まぁ、ドコモとDAZNは仲良くなったので調整されるものとは思いますが。

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