【2025総集編】海外⑧: 攻勢のParamount。UFC・CLを獲得
今年の後半から怒涛の攻勢をかけてきたのがParamountです。アメリカの4大ネットワークのひとつであるCBSはスポーツ中継を多く手がけていますが、放映権市場においてグローバルなプレイヤーというイメージは正直ありませんでした。
昨年、大手制作会社のSkydance Mediaによる買収・合併を経て、Paramountの経営方針は大きく変わったようです。最初の衝撃は、8月に発表されたUFCとの放映権契約でした。アメリカ国内のみで7年77億ドルというスケール。さらに、国外の放映権獲得にも意欲を見せており、実際にオーストラリアやラテンアメリカで権利を獲得しています。
UFCの親会社にあたるTKOグループが新たに立ち上げる「ズッファ・ボクシング」についてもParamountが獲得しました。最初の興行は来年1月で、UFCと2日連続開催になります。
11月に行われた、欧州CLの次期放映権(2027-28シーズン以降)の入札では、Paramountがイギリスとドイツで権利を獲得。欧州のスポーツ市場にも本格的な進出を果たしています。こちらも正直なところノーマークでした。グローバルなストリーミングサービスとして、競合とガチンコで戦っていくのでしょうか。
その勢いで挑んだのがWBDの買収でしたが、こちらはNetflixに競り負けています。まだあきらめていないParamountは敵対的買収を計画していますが、一部投資家が撤退したとの情報もあり、こちらは勝ち目が薄い状況です。
来年以降も、大型案件に顔を出してくるのでしょうか。プレイヤーが増えることは放映権を売る側にとっては嬉しいことですが、それによって放映権料がつり上がるとなれば、我々ファンにとっては複雑な心境です。
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