DAZN、予測市場参入へ。Polymarketと提携
DAZNは「予測市場」を手がけているアメリカのPolymarket社との提携を発表しました。アメリカ当局の認可を得たうえで、数か月以内にアメリカ市場への参入を予定しています。ヨーロッパなどでの展開も検討しているとのこと。
予測市場というのは名前の通り、もともとは「集合知」で未来を予測しようという試みから始まったものですが、簡単に言えば金融商品の取引システムを利用したベッティングだと思って頂ければよいかと思います。投資とギャンブルは紙一重で、とくに短期の値動きを当てるだけであればほとんど差異はありません。
単純な例を示すと、ある試合の結果について「Aが勝つと1ドルもらえる」「Bが勝つと1ドルもらえる」という2種類のトークン(暗号通貨)を発行し、両者の価格の合計は常に1ドルとなるよう設定します。取引が進むと、それぞれの価格はAまたはBが勝つ確率に一致するという考え方です。ブックメーカーは必要ありません。
日本の公営競技で提示されるオッズも似たような仕組みなのですが、馬券などは一度買ったら取り消せません。予測市場は一度買ったトークンを再度売りに出せますので、より正確な予測ができると期待されます。手数料も安く、Polymarketは当初無料だったとか。まるでPayPayのようなやり方ですな。
ちなみに、執筆時点でワールドカップの優勝国を予想する市場をみると、1番人気はスペイン(16%)、次いでイングランド(15%)、フランス(13%)、アルゼンチン(11%)、ブラジル(10%)と続いていました。日本は15番人気で1.3%となっています。まだすべての出場国が揃っていない状況ですが、市場を開くこと自体はできるわけです。
DAZNはFanDuel Spots Networkの買収が報じられています。ローカル放映権を獲得するとともに、冠スポンサーであるFanDuelと提携してアメリカのベッティング市場に参入するのが狙いとみられていますが、交渉は暗礁に乗り上げているとされます。
予測市場は、その実態はベッティングに近いとしても、あくまで金融商品なので監督する官庁が異なります。アメリカではCFTC(商品先物取引委員会)が該当します。DAZNは別の方向からアタックを仕掛けることになります。
そういう意味で、DAZNにとってPolymarketとの提携は二重の保険です。蛇足ですが、保険もまたギャンブルと紙一重の存在です。自分にとって不幸な出来事が起こることに賭けているのですから。
Polymarket社ですが、未認可の商品を販売したとしてCFTCに怒られた過去があるそうです。多額の罰金を科され、アメリカ市場から一時撤退せざるを得なくなりました。その後、同業他社を買収するなどの動きがあり、昨年改めてアメリカ市場に再参入する道が開かれています。そのためのパートナーとしてDAZNが求められていたようです。
【追記 1/25】
タイムリーと言いますか、昨日開催された「ズッファ・ボクシング」で、コーナーポストにPolymarketの広告が掲示されていましたので追記しておきます。
https://www.youtube.com/live/liHM5p4R8HA?si=1G1udMyNUthVN3vr
ただ、やはり実態はギャンブルではないかということで、警戒感も広がっています。同業のKalshi社に対し、マサチューセッツ州の裁判所がスポーツ関連の商品販売を差し止める命令を下したと報じられています。スポーツ限定でいいのか、という疑問はどうしても出てしまいますが。
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