「Disney DELUXE」発表。メディア大再編の布石なのか?
ディズニーとNTTドコモが組み、3/26から新たに始まる「Disney DELUXE」。
ディズニーの持つ動画配信を筆頭に、壁紙やスタンプなどのコンテンツ、オリジナルグッズといった会員向け特典がついたサービス。料金は月額700円(税別)で、ドコモ以外のキャリアからも利用できる。
当ブログでは主にスポーツの放映権を取り扱っているけど、この動きには当然注目せざるを得ない。ディズニーの動向は世界のエンターテインメント全体を揺るがし、スポーツもまたエンターテインメントに含まれるから。
とくに以下の4点には着目しておきたい。
(1) 米4大ネットワークのひとつであるABCや、スポーツ専門局のESPNを傘下に持つ
(2) ESPNは昨年、OTTサービス「ESPN+」を立ち上げ、すでに100万人以上の会員を獲得している
(3) 今年中にはディズニー独自のOTTサービス「Disney+」が開始予定。それにともないNetflixから撤退する
(4) 昨年21世紀FOXを買収したことで、FOXの持株分とあわせてHuluの約60%の株式を握った
今回の「Disney DELUXE」は、かつてディズニーケータイなどを出していたドコモとの提携によってできたサービスであり、今後予定されている「Disney+」とは別だとしているけど、観測気球としての役目を持っていると思われる。
スポーツにおいては無料放送のABC、有料放送のESPN、OTTサービスのESPN+という3種類のチャンネルを揃えた。テレビCMがだんだん見られなくなる中で、ライブ感が重要なスポーツ中継のコンテンツ価値は上がっている。その一方で、オンデマンドのニーズも高まっている。
これらを両立させるためには、放送とOTTサービスという異なるメディア、スポーツと映画という異なるコンテンツを組み合わせるのがよい。あとはそれらをどう配分するか。そして、どこまでを自前で行い、どこからを外部に任せるか。
最後にHuluを入れたのは、先日にも触れた「巨人戦をDAZNで配信」という話題に関連して。Huluで配信されている巨人戦を外部に出したことの意味は何だったのか。
HuluとDisney+の位置づけを今後どうしていくのかは分からないけど、Disney+のサービスが始まる頃にはだいぶ見えてくるのでは。
いまのところNetflixはスポーツのコンテンツに手を出していない。もしディズニーが本気でNetflixを叩きに来るのとしたら…おのずと取るべき手段は決まってくるように思う。
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