今年の「パ・リーグLIVE」は対象ユーザーが大幅拡大。

昨年は「ギガモンスター」の契約者への特典として展開されていた、ソフトバンクの「パ・リーグLIVE」。今年は対象を広げて、ヤフープレミアム会員にも提供されることとなった。サービス開始は公式戦開幕の3/29からとなる。


ソフトバンク、およびワイモバイルのユーザーは無料でヤフープレミアム会員になれるため、実質無料でパ・リーグの試合が見放題となる。(見逃し期間は1週間とのこと)


また、それ以外のキャリアのユーザーにとっても、ヤフープレミアム会員の会費は月額498円(税込)であり、かつ他にも受けられる特典を考慮すればかなりお得な設定と言える。

パ・リーグ見放題のサービスとしては、パ・リーグ6球団が合同で設立したパシフィックリーグマーケティング(以下PLM)が自ら運営する「パ・リーグTV」、楽天が運営する「楽天TV」、そしてDAZNがある。


PLM社が他の3社とライセンス契約を結んでおり、契約期間は2018~2022年の5年間。パ・リーグ全体の視聴機会を増やすとともに、コアなファンに対してはよりコアなコンテンツを自前で提供する。

PLM社の年間売上は約50億円で、そのうち9割をネット配信関連が占める。すなわち約45億円となる。日本の3社からの放映権料、そして「パ・リーグTV」の売上がこれらに含まれると考えられる。


ここからざっくりと計算してみる。「パ・リーグTV」の会員数はピーク時で8万人程度だとのこと。料金は月額950円。ひとり平均6か月加入したと仮定した場合、推定される売上は約4.5億円。45億円から4.5億円を引いて、3社で割ると…まぁそんな感じ。


またPLM社は海外向けのテレビ放映権の代理店としても機能しており、台湾に放映権を販売しているが、この売上は上記のネット配信関連ではない。

なお、国内のテレビ放映権に関してはまだ一括管理とはなっていない。

ヤフープレミアム会員には昨年からBリーグなどを配信する「バスケットLIVE」も提供されている。その一方で楽天はNBAの放映権を獲得しており、今年秋には日本でプレシーズンマッチの開催も発表。バスケをめぐる両社の争いも面白い。


また「第4のキャリア」として参入を予定している楽天モバイルはauの回線を借りている。ドコモはDAZNと提携しており、キャリアどうしの戦いもまた激化することになる。


それぞれ異なる顧客層を抱えるサービスが、同じコンテンツをベースに競い合うことによって、必然的にパ・リーグの観戦者数は増えていく。

そして、これがいまのセ・リーグにはできていない。セ・リーグが今後どんな動きを見せるのか、あるいは動かないままなのか。もう決断の時期は来ていると思いますけどね。

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