米FOX、NFLに集中? 他競技は戦々恐々か
アメリカのFOXグループを率いるラクラン・マードック氏は、NFLの放映権料が今後さらに高騰した場合、権利の「リバランス」を検討すると発言しました。すなわち、限られた予算の中で他のスポーツの放映権を削減する可能性を示唆しています。
NFLの放映権契約は2033-24シーズンまでですが、NFL側には2029-30シーズンをもって途中解約できるオプトアウトの権利があり、行使が濃厚とされています。その場合、早ければ今年中にも新たな交渉が始まる見込みで、それを念頭に置いた発言です。FOXの放映権料は年間22億ドルと推定されています。
まず大きな支出として考えられるのがMLBです。2028年までの契約で年間7.3億ドルと推定されています。2029年の放映権交渉については大シャッフルが起こるものと考えられており、Netflixなどが大規模に参入してくる可能性があります。
MLBとしてはこの機会に放映権料を引き上げ、NBAに肉薄したいところですが、さらに上にいるNFLの存在がちらつきます。FOXがマネーゲームにつきあう余裕がないとなれば、この目論見は崩れるかもしれません。
なお、FOXはWBCのアメリカ国内における放映権も獲得していますが、放映権料は明らかになっていません。100~150億円ともされる日本よりは高くなさそうですが。
カレッジスポーツも大きなウェイトを占めています。とくにBig Tenカンファレンスについては、FOX/NBC/CBSの3社で年間10億ドル以上の契約を結んでいます。それぞれの割合は不明ですが、均等だとしても3億ドル以上の支出です。
ただ、FOXは専用チャンネルの「Big Ten Network」の株式61%を保有しているため、切り捨てるという判断は難しいでしょう。昨年はDAZNと国外におけるサブライセンス契約を結んでおり、権利を活用する方向に進むものとみられます。
FOXは、2018年大会からFIFAワールドカップを放送しており、今年2026年大会まで契約しています。今回の放映権料は4.8億ドルと推定されています。次回以降の放映権については決まっておらず、FOXが手をあげない可能性が出てきました。
女子のワールドカップについてはNetflixが2027年と2031年大会をアメリカ国内で独占配信すると発表しています。男子についても大きな動きがありそうです。
ちなみにラクラン氏は、「メディア王」と呼ばれた故ルパート・マードック氏の長男であり、後継者争いを征して昨年9月にFOXグループの株式を掌握しています。
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