予測市場の急成長でベッティング業者の株が急落

ここ最近「予測市場」について取り上げる機会が増えてきました。先日開催されたスーパーボウルは、予測市場の注目度をさらに高めるイベントとなっています。


大手のKalshiによると、スーパーボウル関連の取引金額は10億ドルに達したとのこと。中でも、ハーフタイムショー出演のバッド・バニーが最初に歌う曲を予想する商品が1億ドルを超えたとのことで、スポーツだけでなくエンターテインメントにも大きな影響を与えています。

Polymarketなどの競合も含めた取引量は30億ドルを超えたと推計されます。一方で、オンラインベッティングに投じられた金額も70億ドルを超え、合わせると100億ドル規模のお金がわずか1試合のために動いたことになります。

予測市場の拡大にともない、ベッティング業者の株価が急落していると報じられています。予測市場の強みは、これが金融商品であるということです。ベッティングは各州が認可するもので、現在全米50州のうち39州が認可していますが、カリフォルニア州などまだ認可していないところもあります。一方で、金融商品は全米での規制なので、いまのところは全米から参加できることになります。


もちろん、一度規制されてしまえば全米で売れなくなるわけですから大きなリスクなのですが、これだけ巨大になってしまうとなかなか止められなさそうです。ベッティング業者の中には予測市場の買収を検討したところもあるようですが、まだまだグレーな状態では動きづらく、気が付けば手が出せない規模に成長してしまいました。株価が下がるということは、株式交換での買収もやりにくくなるということです。

ベッティング大手のDraftKingsは、昨年12月に予測市場に参入しましたが、既存のベッティングとの競合を避けるために、スポーツ関連の商品はまだ認可されていないカリフォルニアなどに限定して販売されています。しかし、このことがまた別の摩擦を生んでいるようです。


カリフォルニアでは、先住民(ネイティブアメリカン)の居留地でカジノが運営されており「インディアン・カジノ」と呼ばれています。これもまたアメリカの負の側面です。DraftKingsは、将来カリフォルニアに参入する際には先住民をパートナーにすると約束していたそうですが、予測市場への参入はこれを反故にしたことになります。

予測市場がこれだけ伸びているのは、金融商品であってギャンブルではないという建前あってのことですが、従来のベッティング業者も同じ建前をふりかざすことになりました。


予測市場はさまざまな社会問題を巻き込みつつ、今後も成長していきそうです。金融当局は規制に踏み切るのでしょうか。スポーツでは、3月の大学バスケ「マーチ・マッドネス」でまた巨額が動くことになります。

【お知らせ】現在コメント機能が使えない状態です。感想・意見・誤情報のツッコミ等ございましたら、筆者のX(旧Twitter)までお願い致します。 @flower_highway

0コメント

  • 1000 / 1000