MLB労使交渉がゴング。戦力均衡は叶うか

MLBと選手会による労使協定(CBA)は今シーズンで切れることとなっており、来シーズンからの新たな協定の交渉が始まりました。まずはMLB側と選手会側の双方が素案を提示します。


論点はたくさんありますが、当ブログ的にも重要なのは「戦力均衡」です。その手段として「サラリーキャップ」と「ローカル放映権の集約」が大きなテーマとなります。

年俸総額の上限を定めるサラリーキャップは1994年に一度提案→却下されており、それ以来の登場とのこと。MLBを除くアメリカ4大プロスポーツではすでに採用されている制度です。MLBでは、それに代わるものとして贅沢税(Luxury Tax)が採用されていますが、それでも球団の格差は広がる一方です。


MLB側の案では、サラリーキャップに加えてフロアキャップも提示されました。つまり上限だけでなく下限も設定することになります。選手側は贅沢税の維持と、最低保証年俸の引き上げを求めています。


フロアキャップは、最近だとBリーグが導入しました。規模の小さなチームにとってはなかなか厄介な制度だと言えます。

そこで登場するのが、ローカル放映権の集約です。MLBは、2029年から始まる次期放映権の交渉において、従来の全米・海外・ローカルの枠組みを大胆にシャッフルしようとしていますが、まずは新労使協定を結ぶことが前提条件となります。


RSNの崩壊にともない、すでに30球団のうち14球団のローカル放映権がMLBの直轄となっています。また、MLB.TVを通じてローカルの試合を配信しているのは20球団にのぼります。これらをなるべく増やしたいという考えです。

現在は、放映権を含むローカルの収益のうち、52%はそのまま球団のものとなりますが、48%はMLBに拠出し、全球団に均等分配されることになっています。MLB側は、全球団のローカル放映権を集中管理したうえで、放映権料をすべて均等分配したいという考えです。現在のNFLにかなり近づくモデルだと言えます。


当然ながら、独自にRSNと高額な契約を結んでいる球団、例えばヤンキースやドジャースなどにとっては冗談じゃない、という話です。第一義的にはMLB機構と各球団のあいだの問題なのですが、選手への配分という意味では労使交渉においても大きな論点となります。

【お知らせ】現在コメント機能が使えない状態です。感想・意見・誤情報のツッコミ等ございましたら、筆者のX(旧Twitter)までお願い致します。 @flower_highway

0コメント

  • 1000 / 1000