WOWOW社長のスポーツへの思い入れ&本の紹介

WOWOW関連の話題をいくつかまとめて。

まずはスカパーやCATVで展開しているチャンネル「シネフィルWOWOW」が、12月から「WOWOWプラス」に名前を変更するというものです。

もともとはシネフィル・イマジカというチャンネルで、WOWOWの傘下になったことでいまの名前となりましたが、映画に特化した内容からスポーツも含んだ総合編成に。いわばミニWOWOWとして、本家WOWOWへの契約につなげる橋渡し的なものになるようです。

ライブは期待できないものの、WOWOWで放送されているスポーツがディレイで視聴できる可能性はあります。今後のラインアップ発表に期待したいところ。
次に紹介するのはWOWOWの田中晃社長が行った定例記者会見の内容。全米オープンテニスの準決勝前に行われた会見で、大坂なおみ選手の優勝を予想。実際その通りになったわけですから、契約数の増加をおおいに期待してることでしょう。

また、ボクシングの井上尚弥選手の復帰戦など、スポーツに関する積極的な言及が見られます。というのも、田中社長は日本テレビ→スカパーでスポーツ中継を手がけてきたキャリアの持ち主であり、日本テレビでは箱根駅伝、そしてスカパーではJリーグ中継の立ち上げに関わった、日本のスポーツ中継を大きく変えた存在なのですね。
ということで、最後に紹介するのは田中社長が行った講義を書籍化したものです。経営ではなくスポーツ中継に特化しています。

この本には中継の技術であったり、コメンタリーの入れ方であったり、ときには賛否両論あるものの、長年にわたって試行錯誤を続けてきたテレビマンたちの歴史と経験が詰まっています。

また、Jリーグ中継においては地方のテレビ局に製作を委託することになるため、クオリティを揃えるためにマニュアルの整備や研修を繰り返した話が述べられています。DAZNに放映権が移ったいまでもこの形は変わりません。DAZNが持つイギリスのノウハウとの融合によって、Jリーグ中継の映像クオリティは今後も上がっていくはずです。

また、平昌五輪でスキージャンプの中継を担当した札幌テレビの方の講義も載っています。若干は地理的な要素もあったのかもしれませんが、本場ヨーロッパのテレビ局を差し置いて突然指名を受けた札幌テレビ。中継の実績はワールドカップや自社の冠大会であるSTVカップ程度でしたが、そのクオリティを見てる人は見てたんですね。

放映権がどこに移ろうが、映像を製作しているスタッフたちの努力があってこそ中継は成り立つわけです。そんな現場の苦闘を知れば、中継の見方もまた変わるのではと思います。 

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