ディズニーさんが巨額の売買。Amazonも加わり神々の争いへ?

昨年ディズニーが21世紀フォックスを買収するにあたって、条件となっていたのがFOXスポーツ系列の地方局22局の売却。ディズニーの傘下にESPNがあるため、スポーツ分野における独占を避ける意味がある。

22局のうち最大の規模なのがニューヨーク・ヤンキースなどが出資する「YES」。こちらはAmazonと、地方局最大のネットワークを持つシンクレア・ブロードキャスト・グループに売却されることが決定。そして残りの21局についてもシンクレアが売却先に決まった。

金額はYESが35億ドル、その他が合計100億ドル程度と推定されている。なんとも巨額。アメリカのスポーツにおいては全米向けの中継だけでなくローカル向けの中継も大きな影響力を持つ。シンクレアはこの分野でも大きなシェアを持つこととなったし、またAmazonもニューヨークという最大級の地域に拠点を持つこととなった。グローバルとローカル、両方の視点から挟み撃ちをかけることとなる。
日本語ソースも出しておきましょう。
見出しの「21地域のテレビ局」を「21世紀のテレビ局」と空目してしまい、なんか面白い見出しだなと思ってしまったのは(^-^;
さて、そんなディズニーとAmazonが狙っているのがNFLの放映権。すでにディズニーはESPN経由で放映権を獲得しており、AmazonもTNF(サーズデーナイト)の配信に参入済みだが、両社が今度争っているのは「サンデーチケット」。

いちばん多くの試合が開催される日曜昼間の試合を網羅したもので、今シーズンまでは衛星放送のディレクTVが権利を保有していたが、来季は移動しそうな気配。
その場合は衛星放送からOTTサービスへの移行が発生することになる。ディズニーはESPNのオプションとして昨年にローンチした「ESPN+」を活用することになる見込み。
そして、ディズニーがさらに買おうとしているのがHuluの株。Huluは4大ネットワークのうちABC・NBC・FOXが30%ずつ共同出資している形だけど、ABCの親会社であるディズニーがFOXを買収したことで均衡が崩れた。
ということで、NBCの親会社であるコムキャストから30%分を買い取る交渉をしているとのこと。金額は推定45億ドルとのことで、まぁ豪快な売り買いが続きますね。

で、わざわざHuluの株式90%を握るということは、次の動きを見据えていると理解すべきで。先ほども名前をあげたESPN+のほか、秋頃には「Disney+」を開始することを発表しているので、OTT関連のプラットフォームを統合してしまおうと考えているのか。

そうなると、その先に見えてくるのは打倒Netflix。Amazonも黙ってないし、Facebookも、そしてAppleも……って、すみません。ビッグネームだらけで筆者もなにがなんだかわかりません。

スポーツもエンターテイメントも巻き込み、OTTというプラットフォームの上で巨人たちが札束抱えて殴り合い。今年の後半にはどうなっていることやら。完全にカオスです。

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