米FloSportsにディスカバリーらが4,700万$出資。

北米でスポーツ中継のOTTサービスを展開しているFloSports社が$4,700万(約51億円)の増資を発表。これまでの出資額を合計すると$7,920万(約85億円)に達する。

今回のポイントは出資者としてディスカバリー社が名を連ねていること。子会社にはユーロスポーツを持ち、またアメリカPGAツアーの放映権を一括管理するなどスポーツ界でも大きな影響力を持つメディア企業がここで動いてきた。
FloSportsは比較的ニッチな競技の配信を行っている。北米において主要スポーツの放映権は大手ネットワークに押さえられており、かつ金額も莫大。その中で参入するにあたって選んだのがニッチ戦略となる。

いわゆるサブスクリプション型のサービスだが、競技別にパッケージが異なることが特徴。金額は競技によって異なるが、年払いで$150、月払いで$30前後が標準的。年払いだと大きなディスカウントが得られる。なお、複数のパッケージと契約してもセット割引は設定されていない。

逆に言えば、ニッチな競技だからこそ年間契約で安定的な収入を確保しないと立ち行かないとも言える。基本的にはそれぞれの競技で採算をとる必要がある。
よくDAZNなどでも「自分は●●しか見ないから安くしろ」的な意見は聞かれるけど、実際のところそうしても安くなるとは限らない。このことをFloSportsは教えてくれる。
自転車競技を配信する「FloBikes」は、月払いができないサービスであり、料金は年額$150のみの設定。配信ラインアップを見ると、実はDAZNが配信しているレースとよく似ている。

以前にもこの点に触れたことがあるのだけど、もし両社ともにユーロスポーツ経由でコンテンツを調達しているとすれば、この類似性もうなずける。
今後DAZNがラインアップを追加するとしたら、このリストの中に候補があるのではないか?と、リストを見ながら妄想したいと思います。 

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