DAZN、問い合わせ対応強化へ。そして「テレビ」を倒す?

DAZNはAmazonが提供しているコンタクトセンターサービス「Amazon Connect」を導入。すでに稼働しているとのこと。

確かDAZNは電話での問い合わせは受け付けてなかったはずだけど、ドコモのほうには電話窓口があるし、またライブチャットでの問い合わせ対応にもこのソリューションは使えるので、確実に対応力はアップしてるはず。コパ・アメリカにも活用できてるのでしょうか。

この取引に電通の関連会社が仲介している点も面白く。電通グループでDAZNに500億円近くの投資をしてることは以前にも触れましたけど、直接的にも間接的にもアシストはあるようです。
で、話は変わりまして読売新聞にこんな記事が。
こちらにも電通OBの方がコメントを出しておりまして、もちろん見識としては正しいことをおっしゃっているのですが、今回のコパ・アメリカがDAZN独占に至った経緯については日刊スポーツさんがすでに記事にしているわけですから、せめてこちらも参照したうえで記事にしてほしかったな…と。
読売新聞とDAZNは今年から巨人戦の絡みでパートナーシップを組んでいますし、コパ・アメリカ直前には全面広告を出したりもしてます。
もちろんメディアとして記事と広告には一線を引くべきであり介入を許してはならないのですが、もう少し丁寧に取材していれば記事の内容にもっと深みが出たのに…と思うと残念ではあります。

最初の「問い合わせ電話」の話と強引につなげますが、日本戦当日になってJFA(日本サッカー協会)に多くの電話がかかってきたという内容はちょっと驚きでした。
で、これは同時にまだまだテレビが強いことを感じさせる出来事でもあります。電源を入れ、チャンネルを選ぶだけのインターフェースには簡単にはかないません。

NetflixやHuluなどのOTTサービスではテレビのリモコンに専用ボタンを付けるという動きをしており、そのためにテレビメーカーに多額の資金が動いているのだとか。
DAZNもテレビで見る方法はいろいろと提供しているのですが、もしこの記事で言うところの「テレビを倒す」を実現させようとするのならば、そこは敵の懐に飛び込んでいく覚悟が必要ということになります。

でも、スポーツ中継はテレビと共存共栄の道を進むと思いますけどね。無料放送で入口を作ることは今後も大事ですし、ライブコンテンツの重要性はテレビもよく理解しています。そして互いの利害を調整する電通という存在がいるわけで(^-^;

コパ・アメリカについては結果的にDAZNが獲得となりましたが、これがすぐに「テレビを倒す」ことにはつながらないでしょう。
ただ、これは「テレビ=放送」と定義した場合の話です。テレビという言葉には放送という意味と電化製品という意味が混在していますが、今後は両者がますます分離していく。この動きが止まることはありません。

放送とOTTサービスが等価となったとき、ようやく放送としての「テレビ」が倒れたと言えるのかな…と思っております。

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