ユーロスポーツがAmazonと提携。東京五輪が視聴可能に。

ヨーロッパにおいて東京五輪の放映権を持っているユーロスポーツですが、観られる手段はいろいろあったほうがよい。というわけで、Amazonとの提携です。

提携の内容は主にふたつで、ひとつはユーロスポーツが提供しているOTTサービス「Eurosport Player」のアプリをAmazon TV向けに供給すること。そして、もうひとつはAIスピーカー「Amazon Echo」に対応することです。
つまり「Alexa、●●の試合を見せて❗️」と話しかければ、すぐにその試合が見られるというわけですね。
日本でも展開されている「Prime Videoチャンネル」のように、課金プラットフォームをAmazon側に委託するわけでもないようですし、セット割引もなさそうです。

それでも、Amazonにアプリを提供すること自体には大きな意味があるでしょう。Eurosport Playerをインストールすれば、東京五輪のほぼすべての種目を視聴できるようになるというのは大きな売りになります。

ユーロスポーツはふたつのテレビチャンネルとEurosport Playerを提供しています。8月からDAZNにテレビチャンネルのほうを提供していますが、AmazonにはEurosport Playerのほうを出してきたわけで、これもひとつの差別化と言えるでしょう。

もちろんテレビチャンネルでは東京五輪の主要な種目が放送されます。それだけでは物足りないファンのためにEurosport Playerがあります。独自配信だけではサーバーがパンクするリスクもあり、Amazonのインフラを借りることができればリスクヘッジにもなりますね。

ただ、相当な高額で放映権を購入したものの、ヨーロッパ各国の放送局との交渉はなかなか難航しているという現実もあります。
ヨーロッパではオリンピックは公共財だとの認識が根強く、無料で放送されるべきものと考えられています。公共性への理解を示しつつ、果たしてペイできるのか。ユーロスポーツ(および親会社のディスカバリー)の交渉力が試されているのです。

オリンピックの放映権では何かとアメリカNBCがやり玉にあげられるのですが、ユーロスポーツの存在もまた忘れてはいけません。こちらもまた重要なキープレイヤーなのです。

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