米FloSportsが自転車ロードレースの放映権を更新。
アメリカのスポーツ専門のOTTサービスであるFloSportsが、ジロ・デ・イタリアなどの自転車ロードレースの放映権を更新したという記事。こちらもOTTサービスで、自転車専門チャンネルを持っているFuboTVからサブライセンスを受けるとのこと。
FuboTVが持っている放映権はジロに代表されるRCSスポルトの主催レース、ロンド・ファン・フラーンデレンに代表されるフランダースクラシックの主催レース、そしてUCI世界選手権など。これらの放映権はいずれもIMGが販売している。
FloSportsについては過去の記事でも紹介しましたが、ユーロスポーツの親会社であるディスカバリーから出資を受けており、おそらくIMGが持っているレース以外はユーロスポーツ経由で調達しているのでは?と勝手に推測。
だとすれば、FuboTVとはクロスライセンス契約を結ぶことによって、両方のサービスで多数のレースを配信できる環境が整うことになります。
ちなみにツール・ド・フランスなどのASO主催レースについてはNBCが放映権を獲得しているため対象外です。
さて、この記事が日本においてどんな意味を持つかというと、FloSportsとFuboTVのラインアップがDAZNに似ている、という点にあります。
DAZNがIMGとユーロスポーツからコンテンツを調達しているのはほぼ確実であり、FloSportsがちょうど更新時期であったことを考えると、DAZNも今季が更新時期ではないか?と考えることも可能になってきます。今年が3年目なので、そろそろ…という感もありますし。
ご存知の通り、DAZNにおける今年のロードレース配信はジロの終了時点で力を使い果たしており、日本語コメンタリーがなくなったり、一部のレースが録画配信になるなどファンにとっては不安が増す状況です。
ツール・ド・フランス以降はJSPORTSに勝ち目がないのでいったん試合放棄している、という見方もありますけど、最悪のケースとして契約が更新されないことも覚悟したほうがいいのかもしれません。
ユーロスポーツとの関係は良好なのでまったく消えるとまでは考えにくいのですが、RCS(およびIMG)がさらに放映権料をつり上げてきた場合は厳しいかもしれませんね。
そもそもJSPORTSからDAZNに放映権が移動した背景には、RCSが放映権料を大幅に値上げしたことが影響しているのでは?という説もあります。また、RCSとIMGの契約は今年でいったん切れますので、更新されるにせよ他に移動するにせよ、さらなる値上げを画策する可能性は高いのではないかと。
あまり悪い予想はしたくないのですが、DAZNがジロの権利を買わず、JSPORTSも高くて買えないという状況もあり得るわけですね。DAZNが嫌いな人も「DAZNざまあみろ」とか言ってる場合じゃないのです。
ちなみに今年のジロの放送局リストは以下の通り。イタリア国内では公共放送RAIが死守。FloSportsとFuboTVの名前もあります。
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