NBAコミッショナー、言論の自由を支持するもダメージ深刻。

NBAヒューストン・ロケッツのGMが香港の市民デモを応援するツイートをしたことが発端で起こった騒動は米中の政治家をも巻き込み、もはやビジネスの範疇を越えた問題となってしまいました。

中国におけるNBAの放映権を持つTencentはプレシーズンゲームの配信を停止。その後再開したものの、ロケッツの試合については停止を継続するとしており、まだ駆け引きが続いております。
Tencentは来シーズンから5年間の契約延長に合意しており、その金額は1年あたり3億ドルに及ぶとのこと。

ロケッツでプレーし、現在は中国バスケットボール協会の会長を務める姚明(ヤオ・ミン)選手の活躍をきっかけに、NBAにとって中国はもはや欠かせない巨大市場になっています。よりによってそのロケッツが引き金をひいてしまったわけですが…
放映権だけでなく、スポンサーやグッズなどを含め、中国市場はおよそ40億ドルの規模に成長しているとのことですが、NBAのコミッショナーであるアダム・シルバー氏は講演の中で、すでに多額の損失が発生していることを明らかにしました。そして、今後も損失は続く見込みであるとのこと。

しかし、同時にシルバー氏は言論の自由を支持する毅然な姿勢を表明しています。
また、当のロケッツのGMに対して解雇を求める要求が中国側から出ており、スポンサー企業のみならず中国政府も介入してきたという注目すべき発言もしています。

これについて中国当局は否定しているとのことですが、政治と経済の両面で綱引きが続いている状況が改めて浮き彫りに。国レベルの駆け引きってこうやるんですね…とうなりっぱなしです。

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