豪ラグビー界に転機。OTTの中継に移行か?

オーストラリアのラグビー中継の放映権を持つFox Sportsが来年限りで撤退する可能性が浮上している。理由は親会社であるFoxtelの財政問題とのこと。Foxグループを立ち上げたのはご存知メディア王ことオーストラリア出身のマードック氏ですが、母国でこんな苦境に立たされるとは。

代わりに名前があがっているのがOptusという通信会社で、今季からプレミアリーグの配信も開始しているとのこと。ワラビーズのテストマッチのほか、SANZAARが主催するラグビーチャンピオンシップとスーパーラグビーも獲得できれば大きなシフトとなる。
スーパーラグビーから来年限りでサンウルブズが除外される件についてもテレビ局が絡んでおり、5チーム×3グループのフォーマットを14チーム総当たりに変えることを要求。でも、このテレビ局ってFox Sportsじゃありませんでしたっけ。撤退となるとまた風向きが変わってくるのではないかと…
お隣のニュージーランドはやや事情が異なるようで、こちらはSkyが2025年まで契約を延長。Skyは昨年コムキャストに買収されましたが、それまではFoxと同じくマードック氏の会社だったわけですから対照的。

ただ、ニュージーランドにおいても先日のワールドカップの放映権を通信系のSparkに取られてしまい大変だったわけです。Skyが素早く動いたのも危機感の現れだと言ってよいのでは。従来の放送局と通信系の企業との綱引きが両国で繰り広げられています。
ただ、両国の違いと言えばラグビー(ユニオン)に対する熱量の違いを指摘せざるを得ません。オーストラリアではラグビーリーグやオーストラリアンフットボール(オージーボール)のほうが人気ですし、今後はサッカーのAリーグだって追い上げてくる。フットボール同士でかなり食い合ってます。

ニュージーランドもラグビーリーグが盛んですが、そこまでの食い合いはなく。プロスポーツである以上、観客動員と放映権料はどちらも大事であり、オーストラリアの立ち位置は今後弱くなっていきそうです。そこに日本が付け入る隙があるのならば狙っていってほしい。
ということで、ラグビーリーグの存在については私ももっと勉強せねばと思ってます。ちょうどいい日本語の記事が出てきたので紹介しておきます。

ラグビー選手の待遇が上がらないのは、ラグビーがカネだけでは動かない高潔の精神で動いているから……と言えばきれいなんでしょうけど、実際はサッカーだけでなくラグビーリーグにも市場を取られてるから。
その点においても、リーグがほとんど知られていない日本はある意味フロンティアなのかもしれません。食い荒らされないようにうまく立ち回って頂きたいものです。

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