年額から月額へ。英BTと独Skyが新たなオプションを提供。

月単位、年単位か。料金設定をどうするか。OTT業者との競争が激化する中、既存の衛星放送業者や通信業者も生き残りをかけて必死に施策を練っております。

そんな中で、従来はいわゆる「年縛り」で提供してきたサービスを月単位で、かつリーズナブルな形で提供する動きについて取り上げます。
英BT Sportは月25ポンド(約3,600円)のスポーツパッケージ「Monthly Pass」を開始。いつでも解約可能でキャンセル料もなし。

従来BT Sportsを視聴するにはBTのテレビサービス「BT TV」を契約するか、Skyに提供しているチャンネルを契約するかといった形でしたが、スポーツチャンネルのみを単独で契約でき、専用のSTBも必要ありません。

もちろんこれが最安値というわけではなく、BTのブロードバンドサービスとのセット割引などいろいろなキャンペーンがあるので、イギリスの皆さんもコスト削減に頭をひねることになるのですが、まずは敷居を下げることも大事でしょう。

とくにプレミアリーグはBTとSkyに加えて今季からAmazonが参入。全部加入するのもさすがに厳しく、見たい月だけでも入ってくれるファンに目を向けざるを得ません。
一方、ドイツのSky Sportsは月9.99ユーロの「Sky Ticket」を開始。コンテンツは限定されますが、その代わり価格を抑えたもの。他にドラマと映画のパッケージ(各4.99ユーロ)も用意されています。

すべてのコンテンツが見られる「Supersport」チケットのほうは29.99ユーロ(初月のみ14.99ユーロ)と結構な差がついているのですが、それでもこのような格安プランの提供に踏み切ったのは、やはりDAZNなど他のOTTプラットフォームを意識したものでしょう。

ドイツのDAZNは月11.99ユーロ。今年8月にユーロスポーツと提携し、ユーロスポーツのチャンネルも見られるようになりました。ブンデスリーガの一部の試合もユーロスポーツから仕入れることができましたし、この両社のタッグはかなりの脅威になってるかと。
ついでにこの記事も紹介しておきます。KDDIとテレビ朝日が合弁会社を設立。auの動画サービス「ビデオパス」をこの会社に移管するとともに、新たなサブスクリプション型の動画サービスを開始するとのこと。

言うまでもなくテレビ朝日はAbemaTVにも出資しており、AbemaTVもまた有料オプションの強化をはかっているだけに両者の棲み分けが気になるところですが、近々何かしらの動きがあるのでしょう。

KDDIは傘下にJ:COMがありますし、さらにその傘下にはJSPORTSもあるのですが、スポーツへの取り組みで言えばDAZNと組むドコモや、Bリーグなどに力を入れるソフトバンクと比べると多少地味。今度はauのブランドを使って本腰を入れてくるのであれば、そのあたりにも期待したいところです。

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