箱根駅伝、本当に儲けてるのは誰?

このネタはどういう切り口で取り上げるべきか正直悩んだので、しばらく寝かせておいたことをまず最初に書いておきます。結果としてかなりの長文になってしまいました。


アスリートファーストの観点からして、アスリートに少しでもお金が回る仕組みを構築すべきというのは賛成だし、それを考えるためにも箱根駅伝の主催者である関東学生陸上競技連盟(関東学連)は収支を公開すべきという意見もよく理解はできます。

しかしながら、関東学連という組織は学生や教員たちが手弁当で運営しているものなので、この要求を真っ正面からぶつけていくのもまたきついな…と思ってしまうのです。予選会の結果発表を学生が行っている姿は(モノマネも含めて)多くの方がご存知でしょう。
大迫選手や為末氏が疑問に感じていることはごもっともではあるのだけど、責めるところがずれてるのかな…というのが率直な気持ちです。大迫選手は来年にも自ら賞金大会をプロデュースすると表明してますので、その中で大会を開催するのに何が必要なのかを実感することになるのでしょう。

関東学連の役員は無報酬と規定されてますし、箱根駅伝の運営にあたっては本戦および予選会に出場した大学が補助員を出すことが定められています。それ以外のボランティアも多くいます。これだけ規模の大きな大会であっても、多くの方の無償の協力によって支えられているのが現実です。

リンクは貼りませんが、関東学連のWebサイトはひと昔前の作りのままです。これらを見てると、実は経費をケチっててこっそり大儲けしている…という疑惑をかけるのは難しい。もし箱根駅伝によってがっつり儲けている大人がいるとするならば、そこに対して声をあげていくべきでしょう。

まぁ具体的な候補はやはり日本テレビということになるので、ようやく当ブログらしく放映権の話に移ります。
箱根駅伝の放映権料についてはたいした情報がなく、FLASHに掲載されたこの記事くらいしか見つかりません。日本テレビが1億円程度支払っているとのことですが、日テレは「特別後援」として大会に関わっており、放映権料というよりはスポンサーに近い立場です。

なお、ラジオではNHK・文化放送・ラジオ日本が放送していますが、日テレ傘下のラジオ日本は別として、他の放送局がいくら支払っているかについては不明です。

ですので、信憑性はいまいちですが、1億円という金額を基準とした場合、これが妥当なのか。国民的行事になったいまでは5億円、10億円と引き上げる余地はもちろんあるかと思います。

ただし、この額には番組制作費は含まれませんし、日テレは年間を通して密着取材をしたり、「今昔物語」で大会の歴史を発掘するといった貢献をしていることも考慮しないといけません。放映権料をがっつり取るのであれば、これらの活動はなるべく自前で行うのが筋になります。

ここから先は交渉事になりますが、関東学連には荷が重すぎる話。やはり学生スポーツ全体を統括する力を持った組織ができないことには難しいでしょう。そういう意味でUNIVASには期待したのですが…まぁ尻すぼみなのは否めません。
あとは共催の読売新聞社に意見するのは当然ありです。ただし、これまで多くのスポーツイベントを開催してきた実績を持つ読売に意見するには、箱根駅伝をもっと稼げるものにする提案が必要でしょう。

そういう点では、青学の原監督が発言した「国立競技場を発着地点にする」案はなかなか上手いところをくすぐってる感があり、さすがメディア戦略に長けた方だな…と思わせます。
市民マラソンでは参加者からのエントリーフィーが大きな収入源となりますが、箱根駅伝にはありません。また、観客収入もほとんどなく、グッズの販売程度にとどまります。

当ブログでは自転車を多く取り上げてますが、ロードレースの運営では自転車も陸上も同様の問題を抱えています。スポンサー料と放映権料に依存し、観客収入がない。そもそもボロ儲けできる仕組みになっていないのです。

それゆえにスタジアムを借りて入場料収入を得るという原監督の提案はもっともなものあり、また現在の読売新聞社前から変更するというのは読売への牽制球にもなります。

原監督は全国への開放も主張していますが、これらをすべて実現しようとすれば関係する組織の数は膨大なものとなり、一筋縄ではいきません。もちろんそれを分かっているからこそメディアを通じて発信しているわけですから、やはり策士なんですよね。

話が散らかってしまいました。箱根駅伝が他の大会よりも突出しているためどうしてもやり玉にあがりますが、本来は大学スポーツ全体の視点で取り組むべき問題だというのがとりあえずのまとめになるでしょうか。重ね重ねUNIVASには期待したいのですが…うーん。

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