高校サッカー中継の批判?に答える日テレ担当者。

今回の高校サッカーは「スポーツナビ」での配信が増えました。1回戦と準々決勝は全試合ライブ配信。また見逃し配信は全試合で実施されました(執筆時点ではハイライトのみ)。また、地方予選の決勝もハイライトで配信するなど、従来よりも気合いが入っていたことは一目瞭然です。

とは言っても、やはりファンからの不満は多いようで。大雑把に分類すると、2・3回戦がライブ配信されなかったこと(テレビも録画中継)、そして実況解説のスタイルについてが多数を占めます。

タイアップの一環なのか、スポーツナビで日本テレビの担当者のインタビューが掲載。上記の批判も意識しているようで、回答的なコメントもされています。なお、すべて読むにはアプリのインストールが必要です。
高校サッカーの放映権を持っているのは日テレだけではなく、全国の民放局43社です。その多くが日テレのネット局ですが、他のネット局や独立局も含まれます。ずーっとこの枠組みです。

言うまでもなく、この枠組みは47都道府県すべてをカバーするために作られたもの。地方予選から追いかけるという意味もありますが、甲子園と違うのは同時に複数の会場で試合が行われること。なので、それぞれの局が地元の高校の試合を放送できるようになっています。

それはすなわち、全試合の生中継ができる状態になっているということです。生中継には中継車を出すなどの追加コストがかかりますが、最初からこのコストは含まれています。

ですから、あとは関係者の調整しだいとなるわけですが、なにせ43社ですからそこが難しい。2・3回戦が配信できなかった理由は、案の定と言いますか箱根駅伝への配慮でした。箱根駅伝の存在はモンスターすぎる。ただ、日テレのネット局以外であれば放送はできたことになります。

ただ、弱小なりの立ち回り方というのもあるかとは思います。まずは一歩を踏み出したということで、次回さらに進化することを期待します。
実況解説については、視聴者が求めているものが立場によって異なる以上、誰をターゲットに据えるかの問題であって、技術面での批判はあるにせよ、この点について深くは突っ込まないことにしておきます。
戦術面などの深い解説が好みの方には、それ向けのYouTubeチャンネルとかがあるといいんですよね。戸田さんがチャレンジされてますが、もっと多くの人が取り組んでもよいと思います。

これを読んで、単なる言い訳だと思う方もいるでしょうし、実際言い訳がましい部分も感じましたが、少なくとも彼らもこだわりを持って仕事をしていること、そして大きな組織の中で苦しみながらも調整していることが伝わればよいのではないかと。

あとは次回どうなっているか。視聴者が求めているのは有言実行であることは言うまでもありません。
箱根駅伝もそうなんですが、従来テレビ局の協力を得ながら発展してきたスポーツが、今後自立するにはどうすればよいのか。アマチュアだけでなく、昨年は女子プロゴルフツアーの問題も発生しました。これもいまだ収束していないことを思うと、しがらみを突破する実行力の持ち主がもっと出てきてほしい。

もちろん育ててくれた恩を忘れてはいけませんが、子供はいつか独り立ちするのです。今年はこんな問題が他でもいろいろと発生する年になりそうです。

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