DAZNのグローバル進出、昨年10月に示唆されていた。

先日発表されたDAZNのグローバル進出。大きなサプライズとなりましたが、改めて過去を振り返ると、それを示唆する動きがあったことがわかります。要するに筆者の見落としであって恥ずかしい限りなのですが。

昨年10/25付でSportBusinessさんに掲載された記事。DAZNが5億ドルの調達を検討しており、得られた金額は新たな権利の獲得とサービスの拡大に使うというもので、当ブログでも紹介しておりました。

しかし、残念ながら以下の記述を見逃していたのです。
SportsBusinessは、DAZNが保有する権利のショーケースとして「グローバル」向けのボクシング・プラットフォームの創設を検討しているものと理解する。
この動きはDAZNをグローバルなストリーミングサービスのブランドとして定着させるという野望に合致するものである。
ということで、以前からこの計画は予見されていました。

従来の国別サービスについても、いわゆるキラーコンテンツと呼べる権利を取得しないと参入は難しく、具体的な動きではすでに欧州CLの権利を持ち、国内リーグの権利獲得が間近とされているタイ以外に目ぼしいものはありません。

もちろん市場に出てくるタイミング次第で他の国が浮上することもあり得ますが、当初の進出計画が遅れている中で、戦略の変更は避けなれない状況だったと言えるでしょう。
グローバルに進出するということは、DAZNの本拠地であるイギリスにも進出するということであり、イギリスメディアでも注目されています。月額料金については4.99ポンドという説と9.99ポンドという説が出ています。早くもプレミアの権利を狙っているなんて書かれてますが、それはやや先走りかと。

ボクシング中継についてSky Sportsとの契約がまだ残っているのは事実のようで、例えば6/20に開催されるヘビー級のジョシュアvs.プレフ戦もSky Sportsで放送予定。今後どんな中継体制になるのかは、現在の契約内容と今後の交渉しだいとなります。
ヘビー級では先日ワイルダー(PBC)とフューリー(トップランク)の注目の一戦が行われ、フューリーがKO勝利。両者は再戦を行う意向とのことで、その後にジョシュアとの統一戦が組まれる方向になるかとは思いますが、トップランク・PBC・DAZNの各陣営のバランスに変化が訪れることになるのでしょうか。
先日の試合で勝利を収めたウェルター級のマイキー・ガルシアの動向も注目されるところ。パッキャオとの対戦を希望しており、もし実現すればDAZNの加入者増に大きく貢献することになるでしょう。パッキャオはPBCと契約していますが、マッチルームのエディー・ハーン氏は「契約は終わった」とコメント。

思えば、最近になってボクシングに日本語コメンタリーが復活したのもこのための布石だったのかもしれません。日本でも人気のリナレス選手やロマゴン選手に合わせたものかと思ってましたが…つくづく読みが甘かった。反省です。
最後に、本記事のアップロード直前に入った情報を追加。カネロ選手が年内に3戦を行い、その対戦相手にサンダース→ゴロフキン→村田選手があがっているとのこと。

もちろん先のことは分かりませんが、年末に日本でカネロvs.村田戦が実現するならば素晴らしいこと。DAZNアンバサダーも務めていた村田選手にとっては千載一遇のチャンスとなります。

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