英SkyとBTの接近にEleven Sportsが白旗。

プレミアリーグだけでなく、さまざまなスポーツにおいて放映権争いを繰り広げているSkyとBTですが、両方と契約しないと充分にスポーツが観られないという環境については当然ながら不満を抱える視聴者も多いわけです。

両社は双方のプラットフォームにチャンネルを相互乗り入れすることで、片方と契約すれば両社のチャンネルを視聴できるようにしていますが、料金が下がるわけでもなく。プレミアについては今季からAmazonも参入していますから、コストはさらに嵩みます。

そんな中、両社の関係をさらに深める話が。BT Sportのチャンネルに入るCM枠の販売をSkyの系列会社が行う契約を結んだとのこと。

有料放送であってもCMは大きな収入源です。スポンサーにとっても視聴者層がはっきりしているので出稿しやすい。何事もやりすぎは問題ですが、それが少しでも視聴者への還元につながるのであれば悪いことではありません。ただ、放映権料の高騰を招く一因ともなるので複雑ではあります。
この二社の狭間で他のサービスが参入する余地は小さく、イギリスに本拠を置くDAZNも距離を置いています。すでにサービスを開始しているEleven Sportsも苦戦中です。Eleven Sportsもイギリスの会社ですが、オーナーは「イギリス市場に参入したのは失敗だった」と語っているとか。

Eleven Sportsは日本にも進出していますが、国によって独特なサービスを展開しており、とくにベルギーでは来季からサッカーの独占放映権を獲得しており、大手通信会社のOrangeと5年間のサブライセンス契約が発表されています。

巨大資本が跋扈するこの世界で、Eleven Sportsはこれからも比較的ニッチな市場での戦いを続けていくことでしょう。

なお、このオーナーはイングランド2部のリーズ・ユナイテッドのオーナーでもあり、自動昇格が見えてきています。イギリスにおける彼の戦場はプレミアということになりそうです。

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