恒例行事のACL。日テレ批判に今後変化も?
今年も時期こそ異なるものの、もはや恒例行事とも言えるアジアチャンピオンズリーグ(ACL)の放映権に関する批判の嵐がやってきました。
放映権を持つ日本テレビに寄せられる批判は、主に3つに分類されます。まず中継内容の質に関すること。次にスカパーのサッカーセットに含まれないチャンネルでの放送であること。そして、なぜ無料放送しないのか?というものがあります。そしてお決まりのように言われるのが「DAZNに渡せ」です。
先のふたつに関しては大いに議論する余地がありますが、最後については無料放送しても儲からないというのが厳然たる事実で、これまでも出場クラブのスポンサーが協力して放送枠を買ってきました。
ならば営業努力しろという話になるのも分かりますが、出場クラブのサポーター以外でどれだけの人が観てくれるのか。日本代表戦だけは観るようなライトファンを取り込めるのか。正直なところ未知数です。
DAZNにしてみても新規会員の獲得にはつながりにくいコンテンツですから、そこまで予算をつぎ込む価値があるかはやはり疑問です。
…という話を昨年もしたような気がするのですが、実を言えばこの状況にもいろいろと変化が生じてきております。
ご存知の通り、AFC(アジアサッカー連盟)主催大会の放映権は来年からFMAという代理店に移ります。2021~2028年までの8年契約で、基本的には4年サイクルで販売することになります。
このFMAがなかなか強気な交渉に出ていることは先の「やべっちFC」終了に関する報道で明らかになっています。どうやら今年までAFCと契約していたテレビ朝日が更新しないらしい、というものです。そして今年もまもなく終わるというのに、いまだ新たな契約先は発表されていません。
ワールドカップ予選やアジアカップなど、日本代表戦の行方はどうなるのか。そしてACLもまたAFC主催大会ですから、同様の扱いを受けるわけです。日本テレビがFMAと契約するかと言われると、極めて微妙と言わざるを得ません。
また、DAZNもコロナ禍で大きなダメージを負い戦略の転換を強いられています。欧州CLからの撤退、そして「やべっちスタジアム」の開始は従来の姿勢からの変化を感じさせます。
最大のキラーコンテンツであるJリーグを最大限に活用し、資源の選択と集中を行う。国内サッカーファンの最大化をはかる。そんな観点からとらえるとACLに興味を示してもおかしくありません。もちろんお値段次第なので、最悪の場合中継先がなくなることまで想定せなばなりませんが。
来年から4年ごとの開催になる予定だったクラブワールドカップですが、いったん現行のフォーマットのままとなり、来年は日本で開催されるとのこと。
こちらも放映権は白紙の状態となりますが、まぁ日本開催ですからあの代理店がごにょごにょするのではないかと。日本テレビがそのまま維持する可能性もそうでない可能性ももちろんあります。
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