【追記あり】欧州CL決勝でWOWOWログイン障害。

5月の加入者数は1,992人のマイナスだったとのことです。マイナスなんですね……

5/30(5/29深夜)にWOWOWで放送された欧州CL決勝戦。オンデマンドのほうでログイン障害が発生し、試合が開始されてからもなかなか観られない状態が続いたとのこと。

コロナ禍でダメージを負ったDAZNが今季の放映権を放棄する形となり、グループリーグは放送なし(UEFA.tvで配信)。決勝トーナメントからは急遽WOWOWが権利を獲得しましたが、最後の最後でミソが付いてしまった形です。

今年からWOWOWはオンデマンドを強化しており、衛星放送の付加サービスという位置付けではなくなっているだけに痛いところです。放送を見ればいいじゃないか、という言い訳は通じません。衛星放送も悪天候の影響を受けやすい性質があるため、バックアップの意味でもオンデマンドは重要なのですが。

コンテンツの配信自体はCDNによって分散をはかることでアクセスの集中にも耐えられる構造となっていますが、ログインまわりの認証系はネックになりがちです。

ユーザー側の対策としては、早めにログイン状態にしておくことでしょう。とくに試合開始直前になって加入申込みが殺到したりすると今回のような障害を招きやすいです。これは先日ルヴァン杯で障害を起こしたスカパーにも言えることです。

ただ、ここで問題となるのが無料体験のみですぐ退会するいわばフリーライダーの存在です。WOWOWとしては6月にEUROの放送があるため、そこで退会を食い止めたい考えでしょうが、最初から継続する気がないユーザーが大量にいれば、それに応じてインフラを強化する意味もなくなってしまいます。

WOWOWは毎月頭に加入件数を公表しています。6月頭に公表される件数の増減によって、CLの効果がある程度計れるものと思われます。

今回WOWOWが取得した権利は今季限りのものであり、来季以降についてはまだ決まっていないようです。現時点でWOWOWから来季に関するアナウンスはないと聞きます。

DAZNは一時のピンチからは立ち直りつつあるとも聞きますが、手放す決断をした背景にはコストパフォーマンスの問題があると推定され、再獲得の可能性は高いとは言えません。再獲得したとしてもユーザーの信頼を回復するのは難しいでしょう。

UEFA.tvでの配信はあくまでも暫定措置であり、もし今回WOWOWが獲得しなければ日本で決勝戦を観る機会は絶たれていた可能性が高いです。昨年のDAZNが、そして今年のWOWOWがどんなデータを持っているかは分かりませんが、コストに見合わなければ来季以降の権利は先行きが見えなくなります。