フィギュア開幕近し。どうなる今年のGPS中継。

【追記 9/14 19:30】

グランプリシリーズ初戦・アメリカ大会の放送予定が更新されました。

もうウインタースポーツの話をする時期になりました。フィギュアスケートのシーズンインが近づいています。まずは、全日本選手権の予選会にあたる各ブロックの大会について、FODがライブ配信を発表したことを紹介します。最初となる関東選手権と中部選手権は9/23に開幕します。


今シーズンのフィギュアスケートは大きな転機にあると言えます。ロシアは国際大会から排除され、羽生結弦選手は競技の第一線から退きました。もちろんスターがいつまでもスターであり続けるわけではありません。一時の人気に左右されない、持続可能な基盤作りが求められます。

10/21に開幕するグランプリシリーズですが、テレビ朝日が今年の公式ページを開設しました。そこにはテレ朝動画でライブ配信決定というバナーが貼られています。詳細はまだ発表されていませんが、昨年に引き続き有料でのライブ配信が行われることになります。


昨年は配信が発表されたのがもっと遅かったので、ある意味良心的だとも言えるのですが、これが思わぬ波紋を呼ぶこととなります。一部のフィギュアファンから「今年はテレビ放送がなくなるのでは?」という疑問が投げかけられているのです。


まだテレビの放送予定が発表されていないだけ、というのが現状のステータスです。おそらく放送枠の調整が行われている最中であり、放送がなくなることはないと思います。毎年プロ野球の日本シリーズなど、流動的な要素が存在します。今年はさらにFIFAワールドカップの放映権も獲得してますから、調整すべきことは多そうです。


ただ、昨年は深夜枠での放送や関東ローカルが多かったのも事実であり、ファンが疑心暗鬼になってるのも理解できなくもありません。ここは落ち着いて正式発表を待ちましょう。

ただ、気になるのが「テレビ朝日が放映権を手放せば、ISU公式のライブストリーミングが無料で観られる」という言説が出てきていることです。これは本末転倒と言わざるを得ません。


放映権が販売できていない国・地域のことを「ダークマーケット」と呼んだりします。無料でのライブ配信はダークマーケットを対象に行っているわけですが、何もコンテンツを出さないよりはましという判断で行われているものであり、基本的には種まきです。


6月に開催されたISUの総会で、放映権料の65%がアジアからであること、またその中でも日本が大きな割合を占めていることが明らかにされています。テレビ朝日が放映権を手放し、後釜も現れないとなれば、ISUの財政は大きく悪化し、グランプリシリーズそのものが維持できなくなる可能性さえあるわけです。

ISUが公表している2021年のFinancial Reportには以下の記述があります。放映権のメインパートナーとして、日本からはフジテレビ・テレビ朝日・J SPORTSの3社の名前があげられています。アジアでは韓国のKBS、中国のCCTVの名前もありますが、真っ先にあがるということはそれだけ重要なパートナーということになります。


ちなみにNHKの名前はないのですが、NHK杯はNHKとJSFが主催する大会であり、NHKは放映権を買う側ではないということでしょう。

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