DAZN、英でプレミア放映権獲得に名乗りか。

DAZNのCEOであるShay Segev氏が、イギリスのThe Times紙のインタビューに応じました。The Timesの記事は有料で見られないため、他メディアからの孫引きでご勘弁ください。


Segev氏は、2025-26シーズンから始まるプレミアリーグの次期放映権の入札に関心があると発言。「自分のリストの上位にある」としています。

以前、Appleも関心を示しているという記事がありましたが、こちらは大衆紙のDaily Mailが報じたもの。対して今回は高級紙のThe Timesであり、CEO本人が発言しているわけですから、より気になる話ではあります。実際に入札が行われるのはまだまだ先の話ですから、リップサービスの部分も大きいだろうとは思いますが。

現在のサイクル(22-23~24-25シーズン)においてもDAZNは入札に参加する意志があったのですが、コロナ禍を理由に入札は開催されず、前回と同じSky・BT・Amazonの3社と契約を延長するという異例の決着となりました。当時のDAZNはこの決定におおいに不満だったそうです。


その後、DAZNはBT Sportの買収という裏技を繰り出そうとしましたが、ディスカバリーに横からさらわれる形で失敗に終わっています。DAZN自身も巨大の赤字に苦しみ、経営陣も交代。株式をロンドン市場に上場する計画も延期しています。

このような状況ですから、かつてのような巨額の投資は鳴りを潜めたかのように思われたのですが、また復活してきました。累積債務をいったん整理し、また各国で行った値上げによって、黒字化の見通しがついてきたということでしょうか。


BT Sportを横からさらったディスカバリーですが、ワーナーブラザーズとの合併により経営方針が揺らいでいます。3社の牙城を崩すとしたら、まずはBTでしょう。いまからジャブを打ち込んでおく必要がありそうです。

イギリス国内において、プレミアリーグは全380試合中200試合しか生中継されていません。しかし、いわゆるブラックアウトが見直される可能性が出てきており、次期サイクルでは試合数が増えるかもしれません。そのあたりもチャンスと捉えることができます。

国内の放映権料は飽和しており、これ以上増やせるかは微妙です。結局のところファンが負担するわけですから。DAZNなりAppleなり、新規参入があったとしても、負担がこれ以上増えるのであれば歓迎はされないでしょう。


Segev氏はこの記事でレベニューシェアの提案もしているようです。これはJリーグとの契約にも含まれていますし、またAppleがMLSと結んだ契約にも含まれているとのことで、今後の潮流になり得るものです。


でも、プレミアリーグ側はまだまだ強気でしょうから、受け入れるとは到底考えにくい、このあたりもまた、いまのうちにジャブを打っておこうということなんでしょう。

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