プレミア次期放映権、イギリス国内の試合数増加へ。

まもなく手続きが開始される予定となっている、プレミアリーグの次期サイクル(2025-26~27-28シーズン)の放映権入札について、イギリス国内で対象となる試合数が200→260に増える見込みと報じられています。


現在はシーズン全380試合のうち、生中継されるのは200試合にとどまっています。逆に言えば、それだけでも世界最高峰の放映権料を稼いでいるわけですが。サッカー文化はビッグクラブだけが形成するものではなく、地元のクラブを応援したり、もしくは自らがプレーする、家族や友人のプレーを見守ることによって培われるのです。

イギリス国内におけるプレミアリーグの放映権料は頭打ち。現在のサイクル(2022-23~24-25)については、コロナ禍による特別措置という名目で入札を実施せず、前回の権利者であるSky・BT・Amazonの3社と同条件で契約を延長しました。


試合数を増やすというのは、放映権料を下げたくない、むしろ増やしたいという意欲の現れと言えます。実際、競争相手が増えれば金額も増えるでしょう。現在の3社に加えて、Apple・DAZN・Viaplayといった名前もあげられています。

同時期にはEFLの放映権の入札も進んでおり、現在の権利者であるSkyが優先交渉権を得たと報じられています。ここで取り沙汰されているのがいわゆる「3pm blackout」の撤廃ですが、プレミアについては試合数が増えても撤廃はしないとの立場です。


このルールは下部リーグの保護のために制定された経緯があり、プレミアは干渉する意志がないことを示しています。あとはキックオフ時間をずらして対処するのでしょう。

プレミアリーグの前回の入札では放映権が7個のパッケージに分割されましたが、次回の入札ではパッケージが4個に減らされるとも報じられています。


前回はSky Sportsが4個(128試合)、BT Sport(7月からTNT Sportsに改名)が2個(52試合)、Amazonが1個(20試合)を落札しましたが、パッケージの数が減れば、苦しい立場となるのはAmazonだとされています。Amazonは最小限の投資で最大の効果を得たいと考えており、むやみに中継する試合数を増やしたいとは考えていないのでしょう。


放映権料がさらに増えれば、結局のところファンの負担が増えるわけです。日本円にして月1万円以上をサッカーに支払うファンがどれだけいるのか。料金を維持するのであれば、それは赤字覚悟で入札するということになります。それもまた資本主義の一部ではありますが、持続可能なモデルとも思えません。

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