DAZN、10億ドルの資金調達か。
先日、イギリス国内におけるプレミアリーグ次期放映権の獲得に失敗したDAZNですが、10億ドル規模の資金調達を検討していると報じられています。現在、候補となる投資先との交渉が進められているとか。
プレミアの放映権を欲した理由として、ロンドン市場への株式上場に向けたアピールだと見る向きもありましたが、方針を転換したようです。裏を返せば、この話があるので落札にこだわる必要もなくなり、無茶な金額を提示することもなくなったと言えるかもしれません。
DAZNの親会社はウクライナ出身の大富豪が率いるAccess Industriesです。2021年末には総額43億ドルの資金提供を行い、これまでの累積損失を清算しました。電通も出資していますが、この時の増資によって影響力は弱まっているとみられます。
この出来事を覚えているだけに、10億ドルの資金調達と言われても、10億ドル程度でいいんですか?とつい思ってしまいます。すっかり感覚が麻痺してますね。
最初の記事の中では、DAZNが年内に2023年の業績見通しを発表する予定であると記載されています。今まではこういった情報公開の動きは鈍かったと言わざるを得ませんが、いよいよ外部から資金調達を行うにあたって、透明性を高める必要が出てきました。
日本を含め、各国で大幅な値上げが行われたことで、これまでの赤字体質からの脱却が期待されています。黒字転換、または来年度の黒字が見込める内容であれば、投資家の期待は集まるでしょう。その先には、改めて株式上場が見えてきます。
気になる点としては、記事内でサウジアラビアとの関係について触れていることでしょうか。最近ではサッカーのサウジリーグや、サウジ国内で開催されるボクシングの放映権を獲得していますが、もし資金調達先がサウジマネーであるとすれば、国際的にも物議を醸すことになります。
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