バレー・SVリーグ、J SPORTSと契約。
今年10月に開幕するバレーボールの新リーグ「大同生命SV.LEAGUE」は、J SPORTSとオフィシャルブロードキャスター契約を結んだと発表しました。
「J SPORTSオンデマンド」で全試合を配信予定で、新たに「バレーボールパック」を販売開始しました。10月31日まではキャンペーンで無料、11月以降は月1,980円です。シーズン開幕までは過去の試合を順次配信していくとのことです。
「独占配信」を謳っていますが、テレビ中継についてはプレスリリースで触れられておらず、J SPORTSでどの程度放送があるのかは分かっていません。他のスポーツとの兼ね合い上、J SPORTSの4チャンネルではカバーできないため、生中継される試合はかなり少ない(もしくはない)ものと考えられます。
よって、従来のVリーグで行われていたテレビ中継(レギュラーシーズンはGAORA、プレーオフはNHKとフジテレビ)はSVリーグでも継続される可能性があります。プレスリリース上でもその含みを残した表現となっています。
昨シーズンまでVリーグを配信してきた「V.TV イージースポーツ」は、今年12月31日をもってサービスを終了すると発表しています。若手選手の育成を目的として開催されている「V・サマーリーグ」は今年も配信しますが、SVリーグの配信はありません。
ファンにとっては月額1,540円のV.TVから、1,980円のJ SPORTSに替わることになりますので、他のスポーツは見ないという人にとっては負担増になります。
SVリーグについては当ブログであまり詳しく触れることができず、申し訳ないなと思っています。4月に女子14チーム・男子10チームの参加が発表。あわせて大同生命とタイトルスポンサー契約を結んだことも明らかにされました。2029-30シーズンまでの6年契約です。
明治安田生命がタイトルスポンサーとなっているJリーグに加えて、日本生命はBリーグのプレーオフやNPBの交流戦、第一生命はダンス・Dリーグと生命保険会社がスポーツに協賛する動きが続いています。バレーボールもこの流れにうまく乗れたと言えるでしょう。
かつて、DAZNと契約を結んでいた頃のVリーグは年間4億円程度の放映権料を受け取っていたとされますが、採算ベースに乗らず撤退。その後Vリーグは「V.TV」を立ち上げ自前での配信に取り組んできましたが、苦しい時期が続きました。昨年の決算では債務超過に陥っていたと報告されています。
現在のパートナーであるイージースポーツは、プロ野球の二軍戦で定評がある通り低コストでの映像制作のノウハウに定評があります。Vリーグはここ数年で所属チームのフランチャイズ化を進めていきましたが、それは裏返すと、従来ひとつの会場で複数試合を開催していたのが1試合のみになるということです。プロ化をめざすにあたっては当然踏むべきステップですが、映像制作においてはコスト増の要因となっていました。
今回の契約で映像制作についてもJ SPORTSが担うことになるものと考えられますが、イージースポーツのノウハウを捨てるのももったいない話ですので、今後どんな枠組みで映像制作を行っていくのか気になるところです。資金面では冠スポンサーがついたことはやはり大きいです。
J SPORTSはラグビー・リーグワンでもオフィシャルブロードキャスターとなっています。従来の放送局から脱皮し、スポーツ中継に特化した制作能力に磨きをかけることがストロングポイントとなります。
あと気になるのは、下部リーグ扱いとなるVリーグの放送・配信がどうなるかということと、海外向けの配信がどうなるかということでしょう。海外についてはVBTVに載せられるといいんですけどね。続報に期待します。
最後にもうひとつ。筆者としては、SVリーグはAmazonに向いたコンテンツではないかと以前書いたのですが、この予想は残念ながらハズレとなりました。Amazonは資金面では優位ですが、番組制作のノウハウ不足がネックだったかもしれません。
そのAmazonは昨日コパ・アメリカの放映権獲得を発表し、新たなフィールドに踏み出しています。次を予想するのは困難ですが、ゴルフの可能性は以前も指摘しました。終了するABEMAツアーの後釜に入るほか、米LPGAの権利も空いているはずですし、JLPGAも非独占なのでいけるかと。
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