英でViaplay撤退余波。NLがYouTube配信に。

9月の国際Aマッチウィークで、ヨーロッパではUEFAネーションズリーグが開催されていましたが、イギリスでの放送・配信事情が面白いことになっていました。いや、面白いなんて言ったら失礼なのですが。


イギリスの4協会の試合についてはすべて無料で放送されました。イングランド・スコットランド・北アイルランドの試合は民放局のITVで、ウェールズの試合はウェールズ語放送局のS4Cで放送されています。しかし、それ以外の試合についてはYouTubeでの配信となったのです。


配信が行われたのはスウェーデンのストリーミングサービス・Viaplayのチャンネルでした。実況・解説はつかず、現地音声のみでの中継だったとのことです。

ネーションズリーグの放映権は、EURO予選・ワールドカップ予選とセットで販売されています。これは日本と同じ仕組みです(現在DAZNが保有)。イギリスでは2022-23シーズンから6年間の放映権が販売されたのですが、これが複雑なものとなっています。


まず、イングランド代表戦とそれ以外で分けられました。これは対象の試合がユニバーサル・アクセスに指定されているからです。さらに、6年の契約期間が2年と4年に分割されています。その結果こうなりました。


  • イングランド代表戦
    • 2022-23シーズンから2年: Channel4
    • 2024-25シーズンから4年: ITV
  • それ以外
    • 2022-23シーズンから2年: Premier Sports
    • 2024-25シーズンから4年: Viaplay

この当時、まだイギリス市場に参入していなかったViaplayが2024-25シーズン以降の権利を獲得。その後Premier Sportsを買収し、実質6シーズンの権利を獲得しています。


こんな感じでイケイケだったViaplayですが、いざイギリス市場に参入してみるとあっという間に業績不振に陥り、わずか1年足らずで撤退を表明することに。Premier Sportsも改めて元の経営者に売却されることとなりました。

ということで、UEFAの権利もてっきりPremier Sportsに戻されたものだと思い込んでいたのですが、どうやらまだViaplayが保有しているとのことでした。前回の記事で誤った記述をしてしまいましたので、ここに訂正させて頂きます。

ウェールズについてはもともとS4Cとのサブライセンス契約が結ばれていましたが、スコットランドと北アイルランドについては交渉が難航。Premier SportsとBBCが名乗りを上げていましたが成立せず、直前になってITVとの契約が成立しました。


しかし、今回の契約は9月のみのスポット契約であり、次節以降については再度交渉が必要とのことです。そして、他国の試合についてはいまだ見通しが立っていません。

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