Spring MediaをTwo Circlesが買収。
イギリスに本拠を置く、スポーツ関連のマーケティング会社であるTwo Circlesが、スウェーデンの同業であるSpring Mediaを買収しました。
と言われても、正直何が何やらという話かと思います。Two Circlesは世界で多くの顧客を抱えている、業界では結構大きな存在なのですが、これまで放映権ビジネスには顔を出しておらず、必然的に当ブログでもほとんど取り上げてきませんでした。
最近のニュースだと、8月にTwo Circlesとワールドラグビーがパートナーシップの拡大を発表しています。Two Circlesはスポンサーの獲得やデジタル領域におけるコンテンツの展開などを担当し、ファンの拡大に努めていますが、その一方で放映権を販売しているわけではありません。
その流れが変わったのが、6月にUEFAとの提携を発表したことです。これまでもTwo CirclesとUEFAはスポンサーシップに関して提携していましたが、2025-26シーズンから欧州女子CL(UWCL)の放映権について代理店となります。今シーズンまではDAZNが放映権を持っていますが、来シーズン以降はまだ白紙というわけです。
ただ、Two Circlesには放映権を販売するノウハウが不足しているのでしょう。今回Spring Mediaを買収したのにはそういう理由もあるかと思います。
Spring Mediaはかつて「Wnited」という女子サッカー専門の配信サービスを計画したことがあります。ちょうどコロナ禍が直撃したこともあり、この話は立ち消えとなってしまいましたが、目の付け所としては悪くなかったのでしょう。ただタイミングが早すぎました。
女子サッカーにおいては、同様に力を入れていたata footballという会社をDAZNが買収しており、今後はDAZNとTwo Circlesが勢力を二分する構図になることも充分に考えられます。まだまだ女子サッカーの市場は成熟しておらず、両社が協調するのか、それとも対立するのかによってもいろいろと揺さぶりがかかりそうです。
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