【感想文】\横浜優勝/&アルビ準優勝
筆者はNPBだと横浜DeNAベイスターズのファンであり、Jリーグだとアルビレックス新潟のサポーターだったりします。この前の3連休は心が激しく揺さぶられるものとなりました。ということで、今回の記事はスポーツビジネスの視点も若干含まれるものの、基本的には私情を書き連ねるものとなります。あしからず。
11月2日(土)、ルヴァンカップ決勝戦に出場したアルビレックス新潟は、劣勢から二度追いつきPK戦にもつれ込む死闘を演じましたが、最後に力尽きました。勝たなきゃ記録に残らないというのも事実でしょうが、記憶には大いに残るナイスゲームだったと言えるでしょう。
チケットは先行抽選予約の時点でほぼ完売。上越新幹線は2本の臨時列車が増発されるなど、地域密着で歩んできたクラブの姿を他クラブのサポーターの皆さんにも見てもらえる機会ができたのは素晴らしいことだと感じております。
そして、翌11月3日(日)、日本シリーズ第6戦で横浜DeNAベイスターズは福岡ソフトバンクホークスに勝利し、26年ぶりの日本一に輝きました。リーグ3位からの下剋上にはさまざまな声があるかと思いますが、7年前の同一カードの借りを返すことができました。
26年前の日本一の時、自分は何をしていたか・・・なんて言い出すと年齢がバレるのでやめておきますが、当日券で普通に入れたあの頃が懐かしい。現在はファンクラブに入っていてもなかなかチケットがとれなくなっております。
さて、横浜DeNAと新潟にもちょっとした関係があります。南場智子オーナーが新潟出身ということもあり、毎年公式戦が開催されていますが、さかのぼると2010年、当時TBSがオーナーだった横浜をLIXIL(当時は住生活グループ)が買収するという話が持ち上がり、その際に新潟への移転が囁かれたのです。
この交渉は破談に終わりますが、新潟への移転話が持ち上がったのは、球団と横浜スタジアムが結んでいる複雑な使用契約がネックになっていたとのこと。これを嫌い、いっそのこと本拠地を移転したらどうか・・・となったわけですね。
その翌年である2011年、今度はDeNAが横浜の買収に乗り出し、今度は交渉が成立します。この際にもDeNAの南場社長が新潟出身ということで移転の噂が報じられ、スポーツ新聞には「米スターズ」なる見出しが躍ることになったのです。
DeNA側は移転の噂を否定しましたが、ファンの間にも火種が燻り続けたのは事実です。しかし、2015年に球団が横浜スタジアムを子会社化すると発表。あの複雑な株式関係をまとめ上げた手腕はいまでも高く評価されています。
かつては閑古鳥が鳴いていた横浜スタジアムは、いまやチケットがなかなか取れない状態に。公園内に立地していることから進まなかった改修計画も一気に進み、スタンドが増設されました。コロナ禍によってなかなか利用できない日々が続きましたが、今年そのポテンシャルが最大限に発揮され、レギュラーシーズンの観客動員は235万人に到達しています。
さて、もしLIXILやDeNAが新潟移転を実際に決行していたらどうなったか。本拠地となるハードオフECOスタジアムは、デンカビッグスワンスタジアムの隣にあり、おそらく同日にNPBとJリーグの試合を開催するのは困難でしょう。新潟はまだまだ車社会であり、鉄道ではアクセスできない立地であることもネックになります。
新潟は日本海側で唯一の政令指定都市であることから、いわゆる「16球団構想」の中にも必ず登場する存在ですが、現実には厳しいと思われます。しかし、その間にアルビは地域に根付き、欠かせない存在へと成長してきたわけです。
アルビは総合スポーツクラブとしての顔も持ち、野球においても独立リーグに参入していましたが、今年からは「オイシックス新潟アルビレックスBC」としてイースタンリーグに参戦しています。バスケや陸上のチームもあります。
DeNAもBリーグの川崎ブレイブサンダース、JリーグのSC相模原を保有し、また陸上部も存在するなど共通点があります。新潟出身のオーナーが神奈川で「地域密着」に取り組んでいます。新潟も負けてはいられません。相互に刺激を受けつつ、成長していきたいものです。
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