DAZN、アウェー日本代表戦の無料化決定。

DAZNは、11月に開催されるワールドカップ最終予選の日本代表戦について、無料配信を実施すると発表しました。


ゲストが出演する「FanZone」が対象で、通常の実況・解説付きの中継は有料会員向けとなります。また、2試合のあいだに配信される「やべっちスタジアム」についても無料配信になるとのことです。


  • 11月15日(金) 21:00~ インドネシアvs.日本
  • 11月18日(月) 7:00~ やべっちスタジアム
  • 11月19日(火) 21:00~ 中国vs.日本

10月に発表された「100万パス」の目標が見事達成され、無料配信が決定したわけですが、もちろん達成不可能な目標を設定するはずがありませんので、あらかじめ計画されたものかと思われます。JFAの代理店でもある電通がアレンジしたのでしょうか。


会員登録は不要で、該当のURLを参照するだけで視聴できるとのこと。これは過去に(他のサービスも含めて)発生した障害が、会員登録やログイン周辺のサーバに起因することが多かったので、あらかじめそれを回避したものと考えられます。

アウェー戦がDAZN独占となったのは、もちろん放映権料の高騰という側面はあるのですが、実際にはテレビ朝日が権利を持っていた前回のサイクルよりも金額が下がったという報道もあり、単純な話ではありません。むしろテレ朝が払い過ぎだったという言い方もできます。


最近でも、テレ朝が世界水泳から撤退するのでは・・・と報じられており、テレ朝にとって国際的なスポーツ中継が割に合わなくなっているという側面もあります。

当ブログの過去記事では、DAZNがAFCに支払っている放映権料は年間18億円と推計しています。また、テレ朝へのサブライセンスは1試合3億円以上という報道があり、今回の最終予選はホーム5試合のため、15億円以上の収入が見込めるということになります。


単純計算では、あと3億円の収入があれば単年で採算ベースに達するということになります。有料会員が離脱する動きもあるかと思いますが、Jリーグや海外サッカーなど他のコンテンツがどれだけ並行して見られているか、DAZNはデータを持っていますので、離脱は少ないと見込んでいるのでしょう。


今回の無料配信では、おそらくJFAのスポンサーを務めている各企業がCMを出稿するでしょうし、時間帯がいいので料金も高く設定されるでしょう。テレビと同レベルとまではいかないかもしれませんが、配信オンリーでどこまで収益をあげられるかは、DAZNに限らず今後の配信ビジネスにとって大きなテーマであり、今回は壮大な実験だとも考えられます。

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