プレミア、国際映像を内製化。IMGとの合弁解消へ。

プレミアリーグとIMGは、両者の合弁で設立し、国際映像の制作を担当していたPremier League Productions(PLP)の運営を終了すると発表しました。2026-27シーズン以降、国際映像はプレミアリーグ単独で制作される予定となっています。

プレミアリーグの年間380試合のうち、イギリス国内で生中継されるのは200試合に限られています(来シーズンから270試合に増加予定)。これは、土曜午後3時にキックオフされる試合について生中継を禁止するルール「3pm blackout」によるものです。


このルールは国外には適用されないので、日本でも全試合をライブで楽しむことができます。PLPは全試合の映像を制作し、英語とスペイン語のコメンタリーを付け、全世界に配信する役割を担っています。


また、複数の試合をまとめて紹介する「Goal Rush」も制作しています。これはイギリス国内では視聴できないコンテンツです。

20年以上続いてきたPLPのビジネスが終わるというのは、IMGにとっては痛手となります。両社の契約は定期的に更新されており、直近では2022年に3年契約を結んでいます。なので、本来であれば2024-25シーズンで満了するのですが、引き継ぎ期間も考慮されたのでしょうか、1年延長されて2025-26シーズンまでとなります。

IMGについては、今年2月にロンドンの制作部門の人員を5%削減するという報道がありました。このビジネス、思うほど儲からないのかもしれません。

ただ、IMGもただでは起きないものと考えられます。というのも、イギリスではEFLの映像制作も請け負っているからです。


プレミアリーグはFAカップと放映権をセットで売る試みを始めており、日本でもU-NEXTがセットで購入しました。さらに、2028-29シーズンからはEFL(およびカラバオカップ)もセットで販売する計画があるとも報じられています。その際に、いったん袂を分かった両者が再度接近する可能性はあるでしょう。


また、放映権料の高騰にもそろそろ天井が見えてきた中で、プレミア側としてはストリーミングを通じた直接販売を視野に入れているものと思われます。その場合、内製化していろいろと自社でコントロールできたほうが都合がいいというわけですね。

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