サウジ、PGA運営会社に出資か。
Bloombergによると、サウジの政府系投資ファンド・PIFが、PGAツアーの運営会社である「PGAツアーエンタープライズ」の株式6%を取得するとのこと。この会社の評価額は120億ドルと計算されており、その6%となると約7.2億ドルを出資することになります。
当初は昨年末が期限となっていたPGAとLIVの交渉も小康状態となっていましたが、ここにきて新たな動きが発生しつつあります。ただ、両方のツアーを統合するといった話には発展していません。
今年2月、PGAは投資家グループ・SSGから最大30億ドルの出資を受け入れると発表。すでに15億ドルを受け取っており、その際に設立されたのがPGAツアーエンタープライズ社です。
この発表があって以来、PGA側の姿勢が固くなっているように感じます。LIVのバックであるサウジ側の資金力も無尽蔵ではなく、PGAは30億ドルの資金をバックとして「兵糧攻め」に転じたようにも見受けられます。このままLIVの人気が上がってこなければ、いずれ白旗をあげると見ているのかもしれません。
LIVは欧州ツアー(DPワールドツアー)に接近していると報じられています。また、グレッグ・ノーマン会長が退任するとも言われています。欧州ツアーはPGAツアーと提携していますので、勝手にどうこうできるものでもないでしょう。LIVはPGAとの統合をあきらめ出資にとどまり、PGA側は欧州ツアーを差し出すというシナリオなのでしょうか。
サウジ側にとっては、ちょうど2034年のワールドカップ開催が決定し、大きな目標をひとつ達成したところです。闇雲に大金を突っ込むフェーズはもう終了しており、これからは選択と集中のフェーズに移っていきそうです。世界を揺るがせたLIVの札束攻勢もそろそろ終わるのか。そうなった場合、落としどころをどこに求めるのかが注目されます。
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