ESPN、NFL Mediaの買収交渉を再開か。
ESPNは、NFLの関連会社である「NFL Media」の買収に動いていると報じられています。NFL Media社を支配できる株式を取得する替わりに、NFLもESPNの株式を一部受け取る方向だとのことです。
NFL Mediaは「NFL Network」「NFL Redzone」といったチャンネルや、ストリーミングの「NFL+」などを運営しています。既報の通り、ESPNは年内にも"Flagship"と称される独自のストリーミングを開始する予定であり、これらのコンテンツ獲得は大きな目玉となり得ます。
NFLは2023年から新たな放映権契約のサイクルに入りましたが、その際に各社に対してNFL Mediaの出資を交渉していました。過去の記事ではAmazonとの交渉について触れましたが、ESPNも候補としてあがっていました。今回、その話が再燃したことになります。
この契約は11年契約(2033-34シーズン)となっていますが、2029年にはNFL側が契約を解除できるオプトアウト条項が付いているとのこと。NFLとしては、さらに放映権料を引き上げるべくオプションを行使する可能性があり、今回ESPNが名乗りをあげているのは、その先を見越した行動ではないかとみられているようです。
その場合、新たな候補として浮上してくるのが、昨年のクリスマス開催の試合を2試合で1.5億ドルという高額の放映権料でライブ配信したNetflixということになります。ただ、Netflixが標的としているのはESPNが持つ権利(マンデーナイトフットボールなど)ではなく、日曜昼に開催される試合の権利のようです。
現在はFOXがNFC、CBSがAFCの試合の権利を持っており、各2試合を放送しています。この時間帯には多数の試合が同時に開催されており、どの試合を放送するかは地域によって異なります。NFLはローカルの放映権も含めて一括管理しており、この放送がローカルの役割を果たしています。
昨年のクリスマスの試合は、CBSが映像を制作していました。CBSとしては譲った形になるのですが、もし将来Netflixに権利まで奪われるようなことがあれば、何のために恩を売ったのか・・・ということになりかねません。すでに5年先(2030年)を見据えた争いが始まっているのです。
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