Amazon、日本でもNBAの配信を正式発表。
昨年7月、NBAはAmazonを含む3社と新たな放映権契約を結びました。2025-26シーズンからの11年契約で、総額760億ドル(1年あたり69億ドル)。Amazonは年間18億ドル程度を支払うものと推定されます。
この時にAmazonから出されたプレスリリースで、おおまかな内容はすでに触れられています。ただ、アメリカ国内の内容と、日本を含む国外の内容がごっちゃになっていて、少々読みにくいところもありました。
今回契約を結んだ3社(ディズニー・Amazon・NBC)はそれぞれアメリカ国外でもサービスを展開しているため、国外向けの権利についても契約に盛り込まれました。とくにAmazonはグローバル企業なだけに、対象もグローバルとなっています。
日本語版もあるのですが、おそらく自動翻訳だと思いますので、原文と照らし合わせながら読んで頂くのがよいかと思います。以下、原文から日本に関係するところをいくつか抜粋し、日本語版とあわせて紹介します。誤りが見つかりましたら、後ほど訂正させて頂きます。
Amazon Prime Video and the NBA today announced an 11-year media rights agreement, beginning with the 2025-26 NBA season. In a landmark deal, Prime Video will present exclusive global coverage for 66 regular-season NBA games, including an opening-week doubleheader, a new Black Friday NBA game, and all games from the Knockout Rounds of the Emirates NBA Cup, including the in-season tournament’s Semifinals and Finals.
Amazon Prime VideoとNBAは、2025-26 シーズンから11年間のメディア権利契約を発表しました。画期的な契約により、Prime VideoはNBAのレギュラーシーズン66試合を全世界で独占放映することとなりました。これには、開幕週のダブルヘッダー、新たなブラックフライデーNBAゲーム、Emirates NBAカップのノックアウトラウンドからの全試合(インシーズントーナメントの準決勝と決勝を含む)が含まれます。
Prime Video also acquires rights to exclusive coverage of every game of the postseason SoFi NBA Play-In Tournament, first- and second-round playoff games, and Conference Finals in six of the 11 years of the deal. Prime Video will distribute its package of games in the U.S. and internationally,
また、Prime Videoは、契約期間11年間のうち6年間にわたり、ポストシーズンのSoFi NBAプレイイントーナメント、ファーストラウンドとセカンドラウンドのプレーオフゲーム、カンファレンスファイナルの全試合の独占放映権も獲得しました。Prime Videoは試合パッケージを米国内および米国外で配信します。
As part of the agreement, Prime Video Channels will also be the strategic partner and third-party global channels store destination for NBA League Pass, the NBA’s subscription service for streaming live and on-demand games, in the U.S. and internationally.
この契約の一環として、Prime VideoチャンネルはNBA League Passの戦略的パートナー兼サードパーティグローバルチャンネルストアとなります。NBA League Pass は、米国内外で試合を中継およびオンデマンドでストリーミング配信するNBAのサブスクリプションサービスです。
Prime Video and the Women’s National Basketball Association (WNBA) also announced a new 11-year rights agreement, commencing in 2026, in which Prime Video will exclusively stream 30 WNBA regular-season games each season worldwide, including the Championship Game of the WNBA Commissioner’s Cup presented by Coinbase. The agreement also gives Prime Video exclusive WNBA postseason games for the first time, including one first-round series each year, plus seven Semifinal series, and three WNBA Finals over the course of the 11-year deal. Prime Video Channels will also be the global channels store destination for WNBA League Pass, the WNBA’s subscription service for streaming live and on-demand games, in the U.S. and internationally.
Prime Videoは、全米女子バスケットボール協会(WNBA)との間で締結された2026年から11年間の権利契約も発表しました。この契約により、WNBAレギュラーシーズンの試合のうちシーズンあたり30試合をPrime Videoが世界中で独占ストリーミング配信します。これには、Coinbaseが主催するWNBA Commissioner’s Cupのチャンピオンシップゲームが含まれます。
この契約により、Prime VideoはWNBAポストシーズンの試合の初の独占放映を行うことになります。これには、毎年1回のファーストラウンドシリーズと、11年間の契約期間にわたって7回のセミファイナルシリーズと3回のWNBAファイナルが含まれます。
ここからは解説です。昨日日本のAmazonが発表した内容は、昨年の発表内容と一致していると考えてよく、裏を返すとそこから追加された情報はありません。
また、今回Amazonが独占配信すると発表した試合以外についてはまだ不明確です。プレーオフの配信は一部あるようですが、それ以外の権利については触れられていません。八村塁選手が所属するレイカーズの試合然り、あるいはNBAファイナル然り、これらの試合については別途権利を購入する必要が出てきます。
Amazon以外の契約者では、ディズニーの動向が気になるところです。NBAが出しているプレスリリースには以下の記述があり、アジアの一部の市場においてはDisney+が配信を行うとしていますので、日本がこの対象に含まれている可能性もあります。
Disney will distribute NBA games on ESPN-branded assets in several international markets, including Latin America, sub-Saharan Africa, Oceania and the Netherlands, and via Disney+ in select markets in Asia and Europe.
すべての試合を視聴したいのであれば「NBA League Pass」を購入するのが唯一の方法です。現在は楽天が販売権を持っていますが、来シーズンからAmazonに移行すると考えてよいでしょう。楽天としてはAmazonと提携するしか方法はありません。また、誰が販売するにせよ、価格設定も気になるポイントです。
現在楽天、およびサブライセンス先のWOWOWが行っている中継については、来シーズンからどのような形になるかは不透明です。まだ撤退が確定したわけではありません。今回対象となっている試合以外については、NBAが引き続きライセンスを出す可能性もあります。もちろん、他の業者が入ってくる可能性も残されています。来シーズンのNBA中継の全容が明らかになるのはもう少し先になります。
0コメント