ブラジル2部リーグ、事実上の一括管理へ。
ブラジレイロン(ブラジル全国選手権)の放映権はクラブによる個別管理で、現在はLibraとLFUという2つの陣営に分かれているという話は以前にもお伝えしましたが、ここに来て新たな動きが。セリエB(2部リーグ)の放映権について、両陣営が共同で販売することに合意したと発表しています。事実上の一括管理と言ってよいでしょう。
セリエA(1部リーグ)の放映権については最近になってようやく決着し、両陣営ともに今年から5年間の新たな契約が始まることになっていますが、決着が遅れたせいかセリエBについては手つかずとなっていました。4月の開幕までに残された時間はありません。
今回の合意によりセリエAについても両陣営の統合が期待されます。両陣営ともに「大きな前進」であると評価し、将来の統合に向けて前向きな姿勢を示しているということです。ただし、実現するのは早くて5年後の2030年ということになります。
個別管理だと特定のビッグクラブに権益が集中するため、一括管理に移行させるにはそれらのクラブの同意を取り付けることが肝心です。一括管理によって全体のパイが拡大するというシナリオが必要となります。現在一括管理への移行をめざしているメキシコでは、投資会社による「外圧」が決め手となりました。
その点、セリエBだとビッグクラブはまず存在しませんし、そもそも売れなければ意味がありませんので、合意へのハードルは高くなかったと言えます。ただ、セリエAとなると紆余曲折が予想されます。それでもなんとか統合してほしいところですが。
もちろん一括管理が個別管理よりもあらゆる面で優れているとは言いません。MLBのように、全米向けは一括管理で、ローカル向けは個別管理というハイブリッド型にしているところもあります。ただ、ホームゲームの放映権だけがあっても商品としては不完全であり、好きなクラブの試合をアウェーも含めてすべて視聴できる環境が求められます。
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